今年で48回目を迎えた東京スポーツ新聞社制定「2021年度プロレス大賞」選考委員会が13日にオンラインで行われ、最優秀タッグ賞は新日本プロレスのタイチ(41)、ザック・セイバーJr.(34)組、殊勲賞は全日本プロレスのジェイク・リー(32)、敢闘賞はDDTの竹下幸之介(26)、技能賞は新日本プロレスのグレート―O―カーンがそれぞれ初受賞となった。初受賞者が続出し、令和のプロレス界に新しい風が吹き始めた。

 殊勲賞に輝いた全日本の3冠ヘビー級王者ジェイクが、メモリアルイヤーの主役になる。

 今年は激動の1年だった。2月にユニット「トータル・イクリプス」を立ち上げ、好青年のイメージから一転、ラフファイトも辞さない黒い戦士に変身。春の祭典「チャンピオン・カーニバル」で初優勝を果たした。

 その勢いは止まらず、6月の大田区大会では史上初となる「巴戦」で行われた3冠王座戦で宮原健斗、青柳優馬に連勝。同王座初戴冠を果たし、ここまで3度の防衛に成功した。

「正直、驚いています。まだ僕はやっとスタート地点に立てるか立てないかというところだと思っているので。だけど、こういった形で今年やってきたことが評されるのはすごく光栄なことだと思います」とクールに受賞の喜びを語ったジェイクは、「やってきたことがこうして実を結ぶっていうのはすごくうれしいことですね、純粋に」と笑顔をのぞかせた。

 ただし、その目だけはすでに団体創立50周年イヤーとなる2022年を見据える。「その節目をどう迎えるかで、団体の今後の方向性がものすごく変わると思うんですよ」とした上で「僕がここまでおいしく実ったわけなので、この実を取ろうとする選手が出てくると思う。来年はそういうやつらとの戦いになる」。このまま老舗団体のトップを守り続ける。