銀行発祥の地にベーカリー 東京・兜町「BANK」

2023年2月21日 14時00分

銀行発祥の地にベーカリー

 銀行発祥の地、東京都中央区の日本橋兜町。東京証券取引所にほど近い旧銀行の建物に、ベーカリーやビストロなどが入った複合商業施設「BANK」が昨年12月にオープンし、話題を集めている。地域の再開発も進み、働く人のための金融街は、週末もにぎわう散歩が楽しい街に変貌中だ。(共同通信=中井陽)
 「BANK」は気鋭のパティシエ・大山恵介さんのプロデュース。銀行をリノベーションした建物に入ると、焼きたてのパンの香りが漂い、コンクリートの壁や古材の床、アンティークの家具などに囲まれ居心地が良い。
 1階のベーカリー「bank」には、クロワッサンやフォカッチャなど30種類以上のパンが並ぶ。その隣には、ビストロ「yen」、地下1階にはカフェバーを併設したインテリアショップ「coin」と、金融街ならではの名前が付いた店が入る。ショップカードも外国の紙幣のような、遊び心があるデザインだ。
 兜町は明治時代以降、日本の金融経済の代名詞だった。「BANK」を運営する「イートクリエーター」の広報古川久悦さんによると、近年は株券の電子化やインターネット取引の発展により、証券会社の移転が進むなどして、街の活気が失われつつあったという。古川さんは「歴史を継承しながら、個性がある新しいものを移植するイメージで、人が集える場所をつくりたい」と話している。火、水曜定休。
 
 

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