札幌市消防局は5日、保有している消防ヘリコプター「さっぽろ1」が点検のため預けていた埼玉県の整備工場で台風19号の浸水被害に遭い、使用不能になったと発表した。
預けていたのは「朝日航洋」(本社・東京)の川越市の整備工場。10月13日未明、台風19号の影響で近くの越辺川が氾濫。格納庫内に大量の泥水が流れ込み、機体が約2メートル浸水、損傷した。使用不能となったさっぽろ1の補償などについては今後精査し、検討するという。
ヘリの点検には毎回3カ月から半年間かかる。市消防局は通年運航できる体制を維持するため、2009年度から消防ヘリを2機保有していた。もう1機の「さっぽろ2」が来年5月から10月まで点検のため、その間はリース機で対応する予定。
市消防局によると、昨年の消防ヘリの出動件数は384件。内訳は救急が295件、火災が28件など。【土谷純一】