JR西日本、福山通運と貨物輸送 新幹線活用
JR西日本は6日、福山通運と連携し新大阪―博多間で山陽新幹線を使い荷物を運ぶ貨客混載の事業化検討を始めたと発表した。JR西は新たな収益源に育てたい考え。福山通運は輸送効率のアップにつなげる。九州から中部・北陸への輸送時間はトラックで13~15時間ほどかかっているが、新幹線を組み合わせることで6~8時間程度短縮できるという。
1日から専用の空き箱を使った駅間輸送の実証実験をスタートした。荷主や届け先と駅との間の輸送は福山通運が担い一般雑貨や衣料品などを運ぶ。同社が持つネットワークを生かした顧客を取り込む。駅間はJR西グループが輸送。JR西は2月にもJR九州と連携し鹿児島中央駅から新大阪駅まで生鮮食品を運ぶ実証実験を実施した。
JR西は新幹線による輸送料を福山通運から受け取る。新型コロナウイルス感染拡大の影響で鉄道利用は減少しており新たな収益源として期待している。6日に発表した6月の運輸収入(速報値)は前年同月比5%減だったが、前々年と比べると半減となっており、新型コロナ禍による外出自粛などの影響が残っている。