【エルサレム=山尾有紀恵】中東ヨルダンの原子力委員会が先月末、同国初の原発プロジェクトの優先交渉権をロシアの企業に与えると決めたことが明らかになった。もう一つの候補だった日本の三菱重工業と仏アレバの合弁会社アトメアの形勢は不利になった。

 国営ペトラ通信によると、トウカン原子力委員長は10月末、原発の運転などをロシアの国営原子力企業ロスアトムが担い、傘下の原発輸出企業アトムストロイエクスポルト社が建設を行うことになると発表。プロジェクトの費用の49%をロシア側、51%をヨルダン政府が負担する見通しだという。ロシアのプーチン大統領は昨年6月、ヨルダンを訪問。今年2月にはアブドラ国王をロシアに招き、受注に向けたトップ外交を展開していた。

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