セブン&アイ・ホールディングス(HD)が千葉市内に計画するグループ共通の大規模食品製造工場の建設工事が同市緑区誉田町の工業団地「ネクストコア千葉誉田」で着工した。二〇二四年一月末の完成を目指す。グループによると投資総額は百億円以上という。
工場はセブン&アイHDの子会社で食品部門を担う「ピースデリ」(東京都千代田区)が運営し、主に百貨店イトーヨーカドー、食品スーパーのヨークとシェルガーデンの首都圏店舗向けの商品を供給する拠点となる。
ネクストコア(約二十六万平方メートル)は明治大学誉田農場跡地に、産業用地分譲開発を手がけるエム・ケー(東京都日野市)が千葉市の支援を受けて造成した。ピースデリは昨年、西側の区画約三万三千平方メートルを購入。鉄骨二階建ての工場に、総菜製造のセントラルキッチンと生鮮品加工の精肉プロセスセンターを併設する。
市はネクストコアへの企業立地で定めた補助制度で手厚く支援する。工場が計画通り稼働すれば、固定資産税などの相当額が六年間補助される見込み。グループによると、工場の従業員は約四百人といい、地元に新たな雇用創出も期待される。市内在住者を常時雇用すると一人当たり三十万円補助する、市の奨励制度も設定されている。(中谷秀樹)
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