聖トマス大学(兵庫県尼崎市)で2014年度、在学生がいなくなる可能性の高いことが20日、分かった。10年度に新入生を募集停止し、在学生1人が今春卒業を見込む。同大学は11年の学部新設申請書類虚偽記載により、14年度まで新設できず、再建に向け、15年度の看護学部(仮称)新設を目指す。
同大学は1963年に英知大学として開学し、2007年に現校名に改称した。現在は人間文化共生学部のみで、定員割れによる赤字で10年度から新入生の募集を停止。12年度に国際教養学部と健康科学部の新設を計画したが、11年8月、申請書類の不正や不備が判明、新設を認可しない処分を受けた。
このため、現在は在学生が1人だけ。この学生が3月に卒業見込みで、在学生がゼロになる。
同大学法人事務局によると、新設予定の看護学部は定員100人。「近隣高校生への調査などからニーズがあると判断した。看護師不足が社会問題化する中、地域に貢献できる人材を輩出したい」とし、5月の申請を目指して文部科学省と協議を進めている。
同大学は、新学部設置や赤字解消の財源として、11年に敷地の4分の1(約1万平方メートル)を、13年には約6千平方メートルを売却した。
文部科学省は「存続についてどう考えているか大学側に聞いた上で(学部新設認可を)判断する」としている。(霍見真一郎)
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