「悪行、許しを請う」ローマ教皇がカナダで先住民に謝罪 「寄宿学校」舞台に同化政策と虐待の歴史

2022年7月26日 21時23分
25日、カナダ・エドモントンの協会で先住民らとの会談に臨んだ教皇フランシスコ(AP)

25日、カナダ・エドモントンの協会で先住民らとの会談に臨んだ教皇フランシスコ(AP)

 【ニューヨーク=杉藤貴浩】カナダを訪問中のローマ教皇フランシスコは25日、西部アルバータ州の元先住民寄宿学校を訪れ、各校で同化政策や虐待が行われた歴史を巡り「先住民に対し、非常に多くのキリスト教徒が行った悪行について謙虚に許しを請う」と謝罪した。公共放送CBCが伝えた。
 教皇は多くの先住民が見守る中、「寄宿学校制度を含む同化政策が、この地の人々にいかに壊滅的な影響を与えたかを記憶する必要がある」と表明。「多くのキリスト教徒が先住民を抑圧した植民地化精神を支持したことを申し訳なく思う」と述べた。「これは最初の一歩にすぎない」とも述べ、寄宿学校の実態調査や生存者への支援に取り組む姿勢も強調した。
 先住民らは教皇の謝罪に拍手で応じ、伝統的な頭飾りを贈った。寄宿学校の生存者ウィルトン・リトルチャイルドさんは「(教皇の)言葉は心の奥底からのもので、深い慰めと励ましになる」と述べた。

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