【7月28日 AFP】インド西部グジャラート(Gujarat)州各地で今週、メタノール入り密造酒を飲んで少なくとも42人が死亡、97人が入院した。警察が28日、明らかにした。

 警察がAFPに明らかにしたところによると、これまでにボタッド(Botad)県で31人が死亡、近くのアーメダバード(Ahmedabad)県で11人が死亡した。

 同州のハルシュ・サングビ(Harsh Sanghav)内相は「犠牲者は工業用メタノールの摂取が原因で死亡したことが捜査で明らかになった」と発表した。97人が入院し、うち2人が重体だという。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相の地元グジャラート州をはじめとする複数の州では、飲酒と酒類の販売が違法とされている。

 グジャラート州の警察は27日、州内の違法な酒類販売店を取り締まり、複数人を逮捕したと発表した。

 インドでは毎年、数百人が安価な密造酒を飲んで死亡している。

 インド国際酒精ワイン協会(ISWAI)の推計によると、インドの年間アルコール消費量は約50億リットルで、約40%を密造酒が占めている。

 密造酒は、製造過程でアルコール濃度を高めるためメタノールを添加することが多い。メタノールは人体への毒性が非常に高く、摂取すると失明や肝障害を引き起こすほか、量によっては命を落とすこともある。(c)AFP