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露がトルコで原発初受注 露大統領中東歴訪

2010.5.13 20:57
このニュースのトピックス核・ミサイル事情

 【モスクワ=佐藤貴生】ロシアのメドベージェフ大統領は12日までの3日間、トルコとシリアを訪問した。トルコでは同国初の原発建設を受注したほか、シリアでも原発建設を支援すると述べ、中東の原発市場へ進出する意欲を示した。ただ、シリアについては核兵器製造に転用する恐れがあるとして米国がただちに懸念を表明、利益追求を優先するロシアの姿勢に批判が強まる可能性もある。

 ロイター通信によると、メドベージェフ大統領は12日、トルコの首都アンカラでギュル大統領らと会談、同国の地中海沿岸アックユでの原子炉4基の建設を総工費200億ドル(約1兆9000億円)で受注した。

 トルコは天然ガス需要の6割をロシアに依存しており、自前のエネルギー供給源確保を急いでいる。ロシアにすれば、3月にインドで原子炉16基の大型受注に成功、今回は中東市場に本格的に進出する足がかりをつかんだ形だ。

 また、メドベージェフ大統領は10、11日、ソ連建国以来初めて国家元首としてシリアを訪問し、「原子力エネルギー分野での協力は(両国関係進展の)新たな息吹になる」と述べ、シリアにおける原発建設を支援する方針を示した。

 シリアをめぐっては2007年9月、イスラエル空軍機が東部の軍事施設を空爆、北朝鮮が協力する核開発施設との観測が出た。国際原子力機関(IAEA)の調査にも非協力的な姿勢を示しているとされる。

 ロシア版の週刊誌ニューズウィークが10日、スクープとしてネット上に公表した露外務省の外交方針によると、ロシアが原発を建設中のイランについても、「核開発問題の外交的解決」を指摘した上で、「原子力エネルギーの平和利用における協力の継続」を掲げている。

 中東・湾岸地域では昨年12月、アラブ首長国連邦(UAE)で韓国企業が日米仏の企業との競合の末に原発建設を受注するなど、原発推進の機運が高まっている。対米関係の改善が進む裏側で、原発輸出ビジネスは着々と進めるロシアの意図がうかがえる。

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