旅客機用の747、最後の1機製造か 米ボーイング

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ボーイング747―8型機=同社提供

ボーイング747―8型機=同社提供

米シアトル(CNNMoney) 米ボーイング社の大型旅客機「747―8」の1機がこのほど米オレゴン州での機体塗装作業を終え、米ワシントン州の製造拠点に戻った。

大韓航空向けの1機で、ボーイング社は747機など大型機の需要は今後多くは見込めないと判断しており、一般航空会社の旅客機用としては最後の製造になる可能性が極めて強い。

航空関連企業「フライトグローバル・アセンド」によると、世界で就航中の747シリーズ機は約500機。引退や機種変更が進み、年々減少している。ボーイング社が1970年以降、納入した同シリーズ機は1500機以上。

747―8は2011年に初就航したが需要は乏しく、発注したのは大韓航空、ルフトハンザ航空や中国国際航空など数少ない。乗客搭載能力は最多467人で航続距離は最長で8000カイリ(約1万4800キロ)。大韓航空用の1機の全長は約81メートルで、引き渡しは今後数週間内の予定。

ボーイング社の正式受注記録によると、今後顧客に納入される747―8は2機のみで大韓航空の他は名前が伏せられている国家元首となっている。

ジャンボ機の愛称で知られた747シリーズ機は米ワシントン州エバレットで今後も製造されるが、ほとんどがUPSのような荷物運送企業用の貨物機になる見通し。乗客用としては米大統領や他の重要人物用の専用機、軍用機に限定される見通し。

米大手のユナイテッドとデルタ両航空が保持する747―400型機は今年末までに引退予定となっている。

ボーイング社は今後、エンジン2基ながらも燃費効率の良さでジャンボ機並みの航続距離を持つ777Xなどの機材開発に注力する方針を示している。

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