南部で「ロシア部隊消耗」 英分析、ウクライナ軍前進

英国防省は9日、ロシアの侵攻を受けるウクライナ軍が、8月下旬に奪還した南部ザポロジエ州ロボティネの東方で「何層にも重なったロシアの主要防衛線に進入した」とし「徐々に前進しながらロシア軍を消耗させている」との分析を発表した。ロシア軍は他の地域からロボティネ周辺に兵力を向かわせ、部隊を再配置しているという。

分析は、ウクライナ軍が東部ドネツク州バフムトの南方でも部隊を維持しているとし、南部でのロシア軍の再配置は別の地域での攻撃能力を制限する可能性があるとした。

ロボティネは、ロシアが占領する要衝トクマクに向かう道路沿いにある。ウクライナ軍は反転攻勢でロシア支配地域を東西で分断するためアゾフ海への進軍を目指しており、トクマクを攻略すれば大きな節目となる。

一方、ウクライナメディアは9日、ウクライナとの国境に近いルーマニアの村でロシア軍が使ったとみられる無人機の破片が見つかったと地元メディアを引用して伝えた。村はロシア軍の攻撃を受けたウクライナ南部オデッサ州イズマイルのドナウ川を挟んだ対岸。(共同)

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