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『スピード<日本語吹替完全版>コレクターズ・ブルーレイBOX』宮本 充インタビュー

『47RONIN』のキアヌ・リーブス、『ゼロ・グラビティ』のサンドラ・ブロックを一躍トップスターに押し上げたアクション映画の傑作『スピード』が、初ブルーレイ化となる『スピード2』を特典に引っさげて「吹替の帝王」シリーズに登場!3種の吹替版収録という“最強仕様”リリースを記念し、出演陣のインタビューを2回に渡ってお届け。今回は「日曜洋画劇場」でリーブスを担当した宮本充が、収録時の思い出を語る。

20数回の引っ越しが培った「根っこのなさ」が、俳優業のプラスに

─まず、生年月日と出身地をお聞かせください。

 1958年9月8日生まれです。生まれは東京ですが、3ヵ月で横浜に引っ越しまして、小学校1年生からは大阪で育ちました。人格形成における大事な時期を大阪の堺市で過ごしましたので、出身地というと大阪になるのでしょうか。これまでに20数回の引っ越しをしています。

─引っ越しが多かったのは、ご家族のお仕事の関係でしょうか?

 両親が離婚して、母子家庭でした。母に放浪癖がある……と言ったら言い過ぎですが、ひと所に落ち着きたがらない性格なんですね。それを僕も受け継いでおりまして、ずいぶんと引っ越しを繰り返しました。

─転校が多いと、そのたびに新しい環境や友達になじまなければいけないわけですよね?

 はい。特に感慨もなく転校したこともありますが、小学生時代に京都から大阪に転校するときは、みんなが手を振って見送ってくれる中、泣きながらキャベツ畑を歩いたことを覚えています。みんなが描いて渡してくれた僕の似顔絵は、今でも大切に持っています。

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大塚明夫のナレーションで、宮本 充&松本梨香版、江原正士&一城みゆ希版、山寺宏一&戸田恵子版の3バージョンの吹替をCHECK!

─そうした経験が、役者のお仕事に影響を及ぼしたとお感じになりますか?

 吹替には関係ありませんが、関西弁をしゃべれることが、関西人の役を演じる際は役立ちました。故郷がなくて幼なじみもいないことは、役者の仕事にとってプラスかマイナスかで言うと、プラスのような気がします。いまだに落ち着かないですし、根っこがないんです。常に「どこかに行きたい」という漠然とした欲求があって、舞台の旅公演中に電車の車窓から小さい集落を目にすると、「ここで暮らしたらどんな人生なんだろう?」という想像が止まらなくなります。世界各地の旅番組を観ても、イタリアの片田舎をフラッと訪れて、言葉も分からないまま、農作業を手伝いながら一生を終える自分を想像してしまう。吹替で何百という役を演じる上で、この「根っこのなさ」はプラスに働いたと思います。

─なるほど、俳優のお仕事は、とくに吹替は、国も出自も違う役を演じ分けるものですからね。

 はい。自分自身に出自がないわけではないですが、僕はそこに執着がなくてよかったのかなと思います。

─北海道大学の工学部という、役者さんには珍しい理系の大学出身でいらっしゃいますね。工学部の合成化学科に進まれた理由は何だったんでしょうか。

 僕はもともと理系人間で、劇団の先輩からは今でも「お前は左脳人間だなあ」と言われますし、物事を白黒はっきりさせるほうが性格に合っています。もともと大阪の大学に進学するつもりでいたら、母親が私の人づきあいが苦手な性格を心配して、「このまま大阪の大学に進学して地元で就職する人生なんておもろないやろ。大学の間だけでも広々としたところへ行ったらどうや? そうや、北大に行き!」と勧められたんです。

─「行け」と言われても、北海道大学の工学部はかなりの難関ですよね。

 成績はクラスで45人中45番目だったので、現役では無理で、一浪しました。そのときだけは大阪大学を目指して必死に勉強して、受験直前に北大に志望校を変えたら無事に合格できました。入学後、5人部屋の恵迪(けいてき)寮というとんでもない寮に入れさせられたんですよ。赤ふんどしで走り回ったり、犬が部屋で寝ているような生活をして、シーツや枕カバーがちょっとでも汚れると眠れない神経質な長男から、一般的な人づきあいができる人間になれました。

─恵迪寮は、ニュースでもよく紹介されますが、かなりバンカラなイメージです

 猛烈なバンカラでした。あっという間に体重が7キロ減りました。よく死ななかったと思います(笑)。

─「合成化学」とはどういう学問なのでしょうか?

 石油からナイロンや合成繊維などを作ったりする研究です。いつも白衣を着て、試験管を振ってました。

理系の学生が、演劇鑑賞に誘われたことをきっかけに演技の道へ

─研究職を目指す同級生が多かったと思いますが、どのあたりで役者を目指し始めたのでしょうか。

 僕も研究者か教員になろうかな、と思っていた3年生のとき、寮の仲間から演劇鑑賞会に誘われたんです。1年間に6~7本、東京から劇団を呼んで芝居を観るというその会は、3人以上のグループじゃないと入会できない。「1人足りないから、お前入ってくれないか」と誘われ、それまで芝居なんて観たこともなかったんですけど、「しゃあないな、入ったるわ」と。そんな軽い気持ちで観た最初の芝居がすごく面白くて! 「こんなに面白いことをやって、日本中を回って、給料をもらえる仕事があるんだ!」と驚きました。

─その芝居の演目はなんでしたか?

 文学座の『ショートアイズ』でした。幼児に性的な行為をした疑いで収容施設に入った未決囚の男性が、周りの人たちに殺されてしまう。後から実は無実だったと分かるという、とてもセンセーショナルなお芝居でした。通常の芝居は終わったあとにカーテンコールがありますが、この舞台はなかったんですね。その突き放す感じがすごく良くて、その他の作品も続けて観るようになりました。吉田日出子さんが歌い、串田和美さん達が楽器を演奏する『上海バンスキング』もすごく面白かったですね。終演後ロビーに出ると、出演者が並んでいて、お客を生演奏で送り出してくれたんです。

─『ショートアイズ』とはまた全然違うタイプのお芝居ですね。

 芝居を見終わってすぐにトランペットを買いに行きました。音すら出なくてすぐに挫折しましたが(笑)。あとは杉村春子さんが出演された、文学座の『ふるあめりかに袖はぬらさじ』も面白かったです。

『スピード』
『スピード』

─そして……芝居の道を志すんですね。

 卒業後すぐに上京して文学座に入りましたが、1年後の査定で落とされて行き先に悩んでいたら、文学座の同期でやはり査定で落とされた男が劇団昴を教えてくれたんです。当時、昴は千石に三百人劇場という劇場を所有していて、「劇場を持っている劇団なんてほとんどないし、お前はシェイクスピアに向いていると思う」と言ってくれたので、昴に入りました。

─大学は中退せず、ちゃんと卒業されたんですね。理科の教員免許も取得されて。

 若気の至りで、アメリカに行きたいから大学を辞めようと思ったこともあります。大阪に帰って母を説得しようとしたら、「絶対卒業だけはせなあかん!」と逆に説得されて北海道に戻りました。卒業してよかったと思います。

心の襞を読み取るのが苦手な人間にとって、魅力的だった「声の仕事」

─昴を教えてくれた同期の方は、今もご活躍されていますか?

 どうでしょう…。20年以上も会っていません。僕が今役者をやっているのは周りの人のおかげです。母が僕を北大にやらせなければ、寮の友人が演劇鑑賞会に誘わなければ、そして同期の男が昴を勧めなければ、僕は絶対に今ここにいないでしょう。特に昴に入ったことは、役者を続けていく上で大きなターニングポイントでした。というのも、僕は本当に「理科系」なんです。理科系人間は自然の摂理や物に興味を持ち探求しますが、人間の心の襞(ひだ)を読み取ることがいまいち苦手なタイプが多くて、僕もその典型でした。昔の台本の書き込みを読み返してみても、人間の洞察力がまったくないんです。昴に入団してからも、舞台での芝居がまったくできませんでしたし。そんな僕にとって、声の仕事はとても魅力的だったんです。自分から積極的にやらせてもらう方向で働きかけました。

─それが、声の仕事をするきっかけだったのですか?

 はい。もともと洋画が好きで、小学生の頃からテレビの洋画劇場を観ては、大学ノートに感想を書いていたんです。昴には当時、小池朝雄さん(『刑事コロンボ』シリーズのピーター・フォーク役でおなじみ)と久米明さん(ハンフリー・ボガートのフィックス声優であり、ナレーターとしても活躍中)がいらしたので、声の仕事がとても多かったんです。今は多くの劇団が声の仕事をやっていますけど、当時は昴とテアトルエコーさんくらいしかなかったと思います。

─テレビの黎明期までさかのぼれば、いくつかの劇団がユニットで吹替番組を持っていたり、新劇出身の方は多かったですけれども……声の仕事に理解のあるベテランの方がいらっしゃるところと、いらっしゃらないところの違いでしょうね。

 なるほど、そういうことかもしれないですね。僕は吹替やナレーションにとても興味があって、当時のマネージャーに売り込みをお願いしました。声の仕事を始めたきっかけについて「偶然するようになった」とおっしゃる方が多いですが、僕は自分からやりたいと言ったタイプです。ナレーションの仕事も、自分なりのナレーションをカセットテープに録音して、マネージャーにそれを使って売り込んでほしいと頼みました。そこからオーディションに参加したり、劇団の先輩に来た仕事に小さい役で参加させてもらえるようになりました。

─初めての声の仕事が何だったか、覚えていらっしゃいますか?

 確か、トランスグローバルというスタジオが赤坂にあって、そこで録った『マイ・サイエンス・プロジェクト』(1985年製作の劇場未公開作品)という映画だったと思います。キャストの半分くらいが昴の役者さんでした。僕はもちろん小っちゃーい役でした。うちの劇団の牛山茂さん(ウィリアム・フィクナー、ビル・パクストンらの吹替で活躍)が殺陣の稽古で頭を割りまして、救急車で病院に運ばれたんです。どうなることかと思ったら、翌日のこの収録に、頭に包帯をグルグルに巻いて現れた。「プロってすごいなー」と感動したことを覚えています。

─ということは、外画が最初のお仕事だったんですね。

 そこからしばらく外画が続きました。アニメの仕事はだいぶ経ってからだと思います。

『スピード』

俳優の演技を汲み取って解釈する──外画には“行き着く答え”がある

─同じ声の仕事でも、イチからキャラクターを作るアニメと、向こうの俳優の芝居に声を乗せる外画では取り組み方に違いがありますか?

 初期はありました。外画出身者にとって、アニメは(状況の)音がないので、ものすごく不安なんですね。SEやME(効果音)もないですし。音でイメージを作ることもできず、初期はとても戸惑いました。

─画すらない場合もありますしね。

 そうでした! 画面に役名がピッと出て、ランプが点いている間だけ台詞をしゃべるんですよ。外画は俳優さんがしゃべり出した直後にしゃべり出して、俳優さんがしゃべり終えたら、ぴったりで終えず、少し余韻を残してしゃべり終える。リハーサルをして俳優さんの声を聴くと、だいたい台詞をしゃべり終えるところが分かります。アニメの場合は、そういうヒントが何もなくて、パッと点いてパッと消えるランプに合わせて台詞をしゃべらなくちゃいけない…それには、いまだに慣れませんね(苦笑)。

─どちらがやりやすい、難しい、という差はありますか?

 アニメのほうが難しいですね。先輩の声優さんが、何気なく「外画というのは答えがあるんだよ」とおっしゃったことがあります。基本的には向こうの俳優さんの演技を汲み取って、解釈して、自分の演技を近づけていく。それはそれで大変ですけれども、“行き着く答え”があるというわけです。でも、アニメの場合は、すべてを自分で考えなければいけないから難しい。突き詰めれば、どちらも難しいんですけれど。

─答えがあるとはいっても、外画の場合、ご自分のお芝居の生理と、向こうの役者さんの生理との擦り合わせをしつつ、決められた秒数の中で台詞を納めるのは難しくないですか? 基本的な質問ですが。

 難しいと思います。ただ、生理の問題に関しては、僕はあまり自分の我が強くないことが幸いして、向こうの役者の生理に寄り添うことに抵抗がまったくないんです。役柄を演じる上では、声を変えるといったテクニックも大事ですが、その人物の価値観を理解することが一番大事だと思うんです。始めた頃は舞台でも全然しゃべれなくて、「お前、人間に対してしゃべりかけているように聞こえないよ」と言われていました。声の仕事をやるようになって、駆け出しの頃に1年間で200本以上の外画で吹替をやらせてもらって、いろいろな価値観の人間を経験できたことが血肉になっていると思います。向こうの立派な俳優さんが演じる、さまざまな状況に置かれた戦士や教師といった人間を演じたことで、理科系人間の脳に、人間の神経が少しずつ増えていった気がします。そして舞台の方でも少しずついい役をもらえるようになりました。

『スピード」は、“二枚目担当声優”の勢揃い作品

─宮本さんは、二枚目俳優のフィックスが多いですけれども、演じる俳優さんとその方が演じる役柄のどちらの個性に合わせて声を出されるんですか?

 今、質問していただいて、初めて自分のやり方について考えてみました。おそらく、演じる俳優側に入っていると思います。そこでディレクターから「この役柄はこういう人間で…」と、役柄に関する指示やダメ出しを受けていたので、あまりいいアプローチ方法ではなかったかもしれませんね。

─キアヌ・リーブス、イーサン・ホーク、エイドリアン・ブロディなど、俳優ごとに声のトーンを変えられるんでしょうか?

 いいえ、あまり変えていないと思います。

─変える方と変えない方、2パターンに分かれますね。1人の俳優にほぼフィックスされている方はあまり変えず、色々なタイプの声で色々なキャラクターを演じる方は、「今回の役はこうしてやろう」と意識して声を変える傾向がある気がします。

 なるほど、江原正士さん(今回の『スピード』では、フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」版でキアヌ・リーブス役を担当)などはそうかもしれないですね。

─江原さん、山寺宏一さん(『スピード』ソフト版でリーブス役)は、宮本さんと同じキアヌ・リーブスを演じられていても、違うアプローチかもしれませんね。

 舞台の出演でも、外側から(役柄を)作る人、内側から近づく人といます。両方とも必要なものなので、どちらからアプローチしても結局は同じようなところに落ち着くんじゃないかなと思います。

『スピード』
『スピード』

─どちらが正しいということではないですしね。『スピード』という作品は、テレビ朝日の「日曜洋画劇場」版が宮本さん、フジテレビの「ゴールデン洋画劇場」版が江原正士さん、ソフト版が山寺宏一さん、機内上映版は堀内賢雄さんが演じられていて、いわゆる“二枚目担当”の声優さんが勢揃いしています。宮本さんは、ご自分が演じた役を他の方が演じているバージョンをご覧になったりはされますか?

 いいえ。多分、意識して見ないようにしていると思います。最近は自分が担当したバージョンですら、録画しておいても観るのが怖くなってきているくらいですから。

─「観ない」とお答えになる方が、圧倒的に多いですね(笑)。『スピード』は当時大ヒットした映画ですけれども、主演俳優もまだそれほど有名ではなく、低予算で作られた映画でした。公開されたとき、劇場でご覧になりましたか?

 観ているはずです。テンポがあって、ものすごく面白かったですね。『ハートブルー』でもキアヌ・リーブスの声をやらせてもらったんですが、あれも劇場で観ているんです。雨の中、射撃の練習をするシーンで、髪が濡れている彼を観て「なんてきれいな俳優だろう!」と驚きました。『スピード』では髪を短くカットしていて、それもまた「かっこいいなあ~」と。まさか自分がやらせてもらうようになるとは想像もしていなかったです。

─俳優さんによって、声のアテやすさに違いはありますか?

 キアヌ・リーブスは『スピード』のときは必死でしたが、その後何作かやってみて、アテやすいと思いますね。ブラッド・ピットやエイドリアン・ブロディは、なぜだか難しいですね。彼らは、今、どういう気持ちで台詞を言っているのかが分かりにくいんです。イーサン・ホークはその辺りが、スッと入ってくる。きっとどこか僕に似ているところがあるんだろうな、という気がします。

─感情があまり表情に現われない俳優さんはアテにくいのかもしれないですね。

 はい、そうかもしれません。

『スピード』収録の思い出は“喉”に対する不安!?

─『スピード』のオンエアは1998年の10月ですが、当時の収録のことを覚えていらっしゃいますか?

 収録したことはもちろん覚えています。今日のインタビューに当たって、当時の台本を持ってきたんですよ(と、鞄から台本を取り出す)。見返してみて、浜松町スタジオで録ったことを思い出しました。16年前ということは僕は39歳か40歳なんですけど、もっと若くて駆け出しの頃に収録したと思い込んでいたんですね。周りの方の声を聴く余裕がまったくなくて、ものすごく必死でしたから。

─番組改変期の目玉的な作品ということで、豪華な方々と共演されていますね(敵役のデニス・ホッパーに野沢那智、ヒロインのサンドラ・ブロックを松本梨香、ジョー・モートンに菅生隆之、ジェフ・ダニエルズを古川登志夫という布陣)。

 本当にありがたい環境でした。でも、喉が保つかどうか、不安を抱えてやっていたのを覚えています。

─ファンの方からも、「絶叫する台詞が多いと疲れますか?」という質問が来ています。

 はい、疲れます(苦笑)。

─松本さんが演じるアニーも叫んでいますし、普通の会話シーンよりも、叫び声は呼吸やタイミングを合わせるのが難しいものですか?

 精神的には、静かな芝居のほうが色々と気を遣うかもしれません。ただ、肉体的には、僕は声帯が弱いのか、ワンロール目で喉に違和感を覚えることがあるんです。

─「はい、スタート!」でいきなり叫ばなくてはいけないシーンもありますし、気持ちの高め方も含めて難しいんでしょうね。

 確かにそうですね。ただ叫ぶだけなら、声帯の奥の方を使うと負担が少ないんですね。でも、叫びながら「そっち行け!」といった台詞を言うと、非常に声帯にきます。『スピード』はバスや地下鉄など、山場がいくつもありますし、昼食をとりながら「午後、喉は保つかな…」と不安になりましたよ。

─収録時間は長かったんでしょうか?

 それほど長くはなかったです。ディレクターさんによっては、ちょっと録ってはブースの向こうで長い間があって、声優が不安になる…ということもあります(笑)。『スピード』のディレクターの蕨(蕨南勝之)さんは、役者の気持ちをわかってくださる方で、「OK! 次いこう!」「はい次!」といういいリズムで進めてくださいました。

※このインタビューの続きは、発売中の『スピード<日本語吹替完全版>コレクターズ・ブルーレイBOX』商品内に封入されている「インタビュー集」でお楽しみください!

(2014年1月20日/於:東北新社/文:須永貴子/協力:東北新社、フィールドワークス)

◎プロフィール

宮本 充(みやもと・みつる)

大阪府出身、北海道大学卒業。劇団昴の中心俳優として、『コリオレイナス』『怒りの葡萄』などの舞台やテレビドラマに出演する一方、多くの吹替・アニメ作品で声優を務めている。主な担当作品として、『戦場のピアニスト』エイドリアン・ブロディ、『ガタカ』『テイキング・ライブス』イーサン・ホーク、テレビシリーズでは『アリー my Love』ビリー(ギル・ベローズ)役(NHK)、『犯罪捜査官ネイビーファイル』ハーモン(デビッド・ジェームズ・エリオット)役(TX他)など。アニメ作品では、『ライオンキング』シンバ役、『宇宙戦艦ヤマト2199』古代守役、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』中川圭一役などがある。

解説&ストーリー

 親友リバー・フェニックスとの共演作『マイ・プライベート・アイダホ』等で注目を集めていた若手スター、キアヌ・リーブスと、『デモリションマン』のヒロイン役で名を知られるようになったサンドラ・ブロック──このふたりを一気に世界的スターに押し上げた1994年のアクション映画の傑作『スピード』が、「吹替の帝王」シリーズ第5弾『スピード<日本語吹替完全版>コレクターズ・ブルーレイBOX』としてリリースとなった。収録された日本語吹替音声は、テレビ朝日「日曜洋画劇場」版、フジテレビ「ゴールデン洋画劇場」版、ブルーレイ・DVDに収録のソフト版の3種類。各バージョンに対応した吹替台本(日曜洋画劇場版)とインタビュー集(キアヌ・リーブス役・宮本充、サンドラ・ブロック役・一城みゆ希)も封入されている。さらには、初ブルーレイ化となる続編『スピード2』を収録。こちらの吹替は「ゴールデン洋画劇場」版、ソフト版の2種類が楽しめる。

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吹替版のポイント

 本BOXでは、リーブス、ブロック、デニス・ホッパーそれぞれを山寺宏一、戸田恵子、穂積隆信が演じたソフト版に加えて、宮本充、松本梨香、野沢那智の「日曜洋画劇場」版、江原正士、一城みゆ希、青野武の「ゴールデン洋画劇場」版の2種を初収録。主演ふたりだけではなく、クセモノ感たっぷりの悪役や多彩な脇役(古川登志夫、羽佐間道夫、大塚芳忠がそれぞれのバージョンで、ジェフ・ダニエルズ演じる同僚を担当)の吹替を聴き比べることができる。インタビューに登場の宮本充は、『JM』『マイ・プライベート・アイダホ』『ハートブルー』(テレビ版)などでリーブスを担当。江原、山寺が演じたリーブスと比較すると、最も“少年っぽさ”を感じさせるが、初のアクション大作に挑み、“タフガイ”になりきろうとした当時のリーブスのイメージと重なるとも言えそうだ。相手役の松本梨香は、ドリュー・バリモア、レネー・ゼルウィガーの吹替でも有名だ。

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