新たな資源管理、まずサバなど4魚種 水産庁
水産庁は12日、昨年成立した改正漁業法に基づいた新たな資源管理について、当面の実施方針を発表した。資源の回復が期待できるマサバとゴマサバ、資源状態が悪く対策が必要なスケソウダラとホッケの4魚種について、資源の現状と目標案を作成した。今後、漁業者や水産加工業者、消費者などを交えた会合を複数回開き、具体的な漁獲規制のやり方を詰める。
改正漁業法では、長期的に最大の漁獲量が達成できる資源水準を目指し、魚の資源の回復を狙う。状態によっては漁獲が制限されることもある。
国立研究開発法人水産研究・教育機構が4つの魚種について、住む海域ごとに資源の状況を調べたところ、太平洋系群のマサバ、東シナ海系群のゴマサバ、日本海北部系群のスケソウダラ、道北系群のホッケについて、現状では魚がとりすぎの状態にあるとの結果が出た。資源量の回復には一定の漁獲制限が必要になる。一方、対馬暖流系群のマサバ、太平洋系群のゴマサバ、太平洋系群のスケソウダラは、そこまでとりすぎの状態にはないという。
水産庁などは7月以降に開く会合で、関係者に資源の状況を説明し、漁獲制限のやり方などを話し合う。合意が得られれば2020年以降、新しい方式で魚の資源管理を順次進めていく。