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東京五輪汚職

東京オリンピックのスポンサー選定を巡る汚職事件で、大会組織委元理事らが逮捕。祭典の裏で何が。

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電通幹部ら3人を逮捕 組織委元次長含め計4人に 東京五輪談合事件

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五輪マーク=東京都新宿区で、小川昌宏撮影 拡大
五輪マーク=東京都新宿区で、小川昌宏撮影

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が発注したテスト大会の計画立案業務を巡る談合事件で、東京地検特捜部は8日、広告最大手「電通」幹部の逸見(へんみ)晃治容疑者(55)ら落札企業3社の担当者計3人を独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で逮捕した。また、テスト大会の運営を担った組織委大会運営局の元次長、森泰夫容疑者(55)も同容疑で逮捕したと公表した。

 独禁法の不当な取引制限は受注側の企業を取り締まることを想定しているが、特捜部は発注側の森元次長が各社の落札希望を調整するなど談合を主導したと判断し、企業側との共同正犯として立件した。「みなし公務員」の組織委元幹部が逮捕されたことで、発注側の意向が受注調整に反映される「官製談合」の構図となった。

 他に企業側から逮捕されたのは、イベント会社「セレスポ」(東京都豊島区)幹部の鎌田義次(59)▽イベント会社「フジクリエイティブコーポレーション(FCC)」(江東区)幹部の藤野昌彦(63)――の2容疑者。特捜部と公正取引委員会は8日、森元次長と逸見容疑者の自宅、セレスポとFCC両社の本社を家宅捜索した。

 組織委は2018年4~8月にテスト大会の計画立案業務26件を一般競争入札で発注。26件のうち25件を電通や博報堂など9社が総額約5億3000万円で落札した。特捜部と公取委は22年11月、落札9社のうち8社と下請けに入った2社を独禁法違反容疑で家宅捜索していた。【二村祐士朗、柿崎誠、松尾知典、北村秀徳】

【東京五輪汚職】

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