電飾、ダイヤ、母校愛、個性も鮮やか「化粧まわし」…「大相撲報知場所」6日目

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電飾の化粧まわしを贈られた露鵬

 十両以上の力士が土俵入りの際に着用する化粧まわしは、主に後援会や出身校などから贈呈される。前垂れ状のまわしで、重量は6~8キロほど。博多織や西陣織の生地に、ゆかりのある独自の紋様や図案の刺しゅうが施され、色鮮やかだ。

 起源と言われるのは江戸時代。当時は現在のまわしの役割を担い、取組にも使用された。中期には締め込みと化粧まわしに分離。現在のような華やかさは、紀州藩の殿様が抱え、力士に贈ったのが由来とされる。

 ド派手なのは、ロシア出身の兄弟関取・露鵬、白露山の電飾化粧まわし。白ヒョウの図柄に白星が発光ダイオードで点滅する仕掛けだった。また、史上最高額は元大関・若嶋津とされ、時価総額約1億5000万円。10カラットのダイヤがちりばめられていた。

 例外的に、横綱には太刀持ち、露払いを務める力士と3本1組の「三つぞろい」で贈られる。以前には、第72代横綱・稀勢の里(現・荒磯親方)が漫画「北斗の拳」の化粧まわしを贈呈され、話題となった。

 新大関・朝乃山は、母校富山商高の教育目標にも使われる「愛と正義」や高校時代の恩師・浦山英樹さん(享年40)の名を刻んだものを着用する。大関以上は馬簾(裾部分にある房)に紫の色を使用が可能となる。化粧まわしは特別な思いを込めたものなど多種多様だ。(竹内 夏紀)

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