ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、米NBCテレビとのインタビューで、制空権を握るロシアに対抗するため、各国に防空システムの供与を加速するよう訴えた。防空システムを米国と共同生産する案を検討しているとも説明した。攻撃用無人機の供与も求めた。
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ情勢に国際的な関心が集まる中、ゼレンスキー氏は防空態勢強化やF16戦闘機の投入で制空権の確保を急ぎ、停滞する反転攻勢で勢いを取り戻したい考えだ。
ゼレンスキー氏は「ウクライナを皆殺しにすれば、ロシアは北大西洋条約機構(NATO)諸国を攻撃する。代償はさらに大きくなる」と述べ、支援拡大を訴えた。
戦況については「膠着(こうちゃく)状態とは思わない」と語った。「長期戦で人々は疲弊している」としながら「われわれはロシアより気力で勝っている」と強調した。領土を奪還しない限り、ロシアとは交渉しない考えを示した。(共同)