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落合氏「巨人、中日にとって嫌なチームはヤクルト」

 13日、セ・パ両リーグともにクライマックスシリーズ(CS)が開幕する。
落合博満

落合博満著「采配」

 ファーストステージ、パ・リーグは西武(シーズン2位)ーソフトバンク(同3位)[西武ドーム]、セ・リーグは中日(シーズン2位)ーヤクルト(同3位)[ナゴヤドーム]のゲームでスタートする。先に2勝したチームがそれぞれシーズンの優勝チーム(セ=巨人、パ=日本ハム)との優勝チームの本拠地でファイナルステージ(6戦制)に臨む。  セ・リーグは’09年にファーストステージ、昨年ファイナルステージで中日に敗退したヤクルトに注目したい。  昨年は2位中日に10ゲーム差をつけながら、後半大失速。優勝がかかった9月以降ナゴヤドームの直接対決では1勝8敗、5連敗を喫し首位を明け渡すなど、ナゴヤドームを大の苦手にしていたヤクルトが、今年はナゴヤドームで6勝3敗と勝ち越し。対戦成績を見ても13勝8敗3分と相性が良く、昨年のような苦手意識は払拭されたと言っていい。  ヤクルトは、昨オフの血行障害の手術から復活した館山が中日戦で4勝を挙げており、第1戦の先発が予想される。対する中日はエース・吉見が右肘の骨折でCSでの登板は不可能、左腕・ソトは肩の違和感で登板が微妙と、不安な要素が相次いでいるが、今季ヤクルトから3勝を挙げている川上の調子が良く、第1戦の先発が予想される。 ◆落合氏「バレンティンはわけがわからない」  そんななか「巨人、中日ともヤクルトが嫌なはずだ」と言うのが前中日監督の落合博満氏。先月17日の講演会では、広島との激しいCS進出争いをしていたヤクルトを「中日、巨人ともに勝ち上がってきたら嫌なチーム」と評した。 「(両チームとも)今シーズンは村中にある程度やられているでしょ(対中日3勝1敗、対巨人2勝1敗)。そして肘の状態が完璧とは言えないけれど、館山がある程度投げることができる。そして抑えのバーネットがケガから復帰した」  と投手陣の駒が揃ってきたことを上げたが、それ以上の脅威が打線だという。 「確かにどこのチームもシーズン中に点が取れないことがあるんだけど、ヤクルトってのは他のチームに比べて計算できず、本当にわけがわからない打線。それの最たるものがバレンティン。どこで打ち始めるかまったく分からないし、そのかわり全く打てないこともあるし、本当に不思議な選手」  と今シーズン規定打席に達せずも2年連続の本塁打王に輝いたバレンティンを筆頭としたヤクルト打線の「不気味さ」を挙げたが、今季も主力選手に故障が相次いだヤクルトには、小川監督の采配を評価する一方で苦言も。 「だってあいつら(中日と比べて)練習してないもん。(もし自身がヤクルトの監督を勤めるとしたら)体力強化から始める。あんなに若手のイキのいいピッチャーが沢山いるのに、ケガでことごとく居なくなるなんて練習不足。肩、肘のケガだったらまだ分かるけども、足のケガなんてもってのほか。まぁ、下半身の土台がしっかりしてないから、肩肘にも故障がでるんですけどね。だから俺が監督になったら死ぬまで走らせますよ」  とユーモアを交えて評した。最後には「まぁ、8年間俺が育てたチームですからそう簡単には負けないでしょ」。と古巣中日にもエールを送っていた。  そんな落合氏は明日、13日のナゴヤドームでのファーストステージ第1戦、中日ーヤクルト戦(14時~)の「J SPORTS」の生中継にゲスト出演。氏の右腕だった森繁和前中日ヘッドコーチが解説を担当することもあり、俺流のコメントと元参謀との息のあった掛け合いに注目が集まるのは必至だ。 <取材・文/日刊SPA!野球取材班>
采配

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