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Vol.37:angela

独特のボーカル・スタイルで多彩な楽曲を歌いあげるatsukoと、あらゆる楽器をマルチにこなしながらアレンジを手掛けるKATSU。この2人が紡ぎ出すサウンドにより、angelaの音世界が構築されていく。今回、atsukoとKATSUの2人に、メロディ&アレンジ・ワークに対するこだわりを語ってもらい、angelaサウンドの秘密に迫ってみた。

新曲「蒼い春」は、これまでのangelaを
いい意味で裏切れる作品になった

─ まず、お2人の音楽との出会いからお伺いしたいのですが、atsukoさんはどのようにして楽器を始めたのですか?

atsuko:何歳からかは覚えていませんが、小学校に入学する前からピアノを習っていて、高校卒業まで続けていました。でも正直に言うと、ピアノはあまり好きじゃなかったんです。発表会で、自分の好きな曲を弾ける時には一生懸命にやるんですけど、練習曲だとか、指の練習は本当に嫌いで(笑)。ですから、あまり練習はしませんでした。ところが高校を卒業する時に、ピアノの先生がコードを教えてくれたんですね。"歌本"とかに、コード・ネームが書いてあるじゃないですか。それを教えてもらった時に「これで作曲できるじゃん!」って思ったんですよ。それまで、楽譜の小さな音符を追いかけていたのは、一体何だったんだ、って(笑)。それで、コードに鼻歌を乗せて何となく作曲を始めたのが、18歳くらいの頃です。ですから、今でも作曲はピアノを弾いてやっています。

─ KATSUさんは、あらゆる楽器をマルチにプレイされていますが、最初に触れた楽器は何でしたか?

KATSU:物心がついた時には、電子オルガンを習ってました。ですから、コードに関する概念は、小学校に入る前から掴んでましたね。僕の場合、両親の影響がすごく大きくて。父親は会社員でしたが、岡山のNHK交響楽団に所属していて、母親は、いわゆるライブ・ハウス的なところで働いていたんです。そのお店は、週末になると上手な人が演奏に来るので、小学校高学年から中学生くらいまでは、よく裏口からこっそり入って、ライブを観に行ってたんです(笑)。

▲KATSU

─ 鍵盤以外の楽器は、いつ頃から始めたのですか?

KATSU:中学2年生でギターを始めました。間違って、フォーク・ギター・クラブに入っちゃったんですよ(笑)。でも、その時に「ギターって面白いな」と思ったんです。でも、いざバンドをやるとなると、たいていの場合はドラムがいないんですよ。それで、自然とドラムも叩くようになって、ドラム・スクールにも通ったりして。

atsuko:やっぱりバンドは、まずはドラムだよね(笑)。

─ 高校生ぐらいだと、ドラムをやってるといろんなバンドから声がかかりますよね(笑)。

KATSU:文化祭で、5バンド中、3バンドでドラムを叩いたこともありましたよ(笑)。ギターのヤツがソロを弾けないからって、そこをドラム・ソロにしたり(一同爆笑)。

─ バンド活動という点では、atsukoさんはどうだったのですか?

atsuko:高校時代にバンドをやっていました。その頃に、別のバンドをやっていたKATSUと知り合ったんです。

KATSU:お互い岡山出身で、当時の地元だと、1つの高校に1バンドくらいしかなかったんですよ。それで、自然とライブ・ハウスで一緒になることが多くて。良くも悪くも、ライバル・バンドという感じでしたね。

─ そこから、今のangelaとしての活動につながっていくんですね。そのangelaの新曲「蒼い春」は、とてもポップでキャッチーな楽曲ですが、この曲はどのようなイメージで制作したのですか?

atsuko:これまでのangelaって、シリアスなアニメーションや、宇宙でロボが戦うような、ファンタジックで壮大な曲を作ることが多かったんです。でも今回は珍しく学園モノで、しかも完全にコメディ。ですから、今までのangelaのイメージを覆せるいい機会というか、「こんな一面もあるんだ」ってみなさんに知ってもらえるチャンスだと思ったんです。これまでも、こういったタイプの曲はアルバムでは作っていましたけど、シングルとしてリリースすることはなかったので、音楽の幅を広げられて、ファンの方に対しても、いい意味で期待を裏切れるような作品にできたと思ってます。

▲atsuko

KATSU:原作のコミックを読ませてもらった段階で、明るくて、ちょっと昔の言葉で言うと「キャピキャピ」したものを感じたんです。そこで、学校で聴こえてくるような音、例えば吹奏楽部のブラス・セクションをイメージしたり、演奏面にしても、プレイヤーのみなさんにはあまり「上手にきっちりと」という感じではなく、本当に楽しく、いい意味でのラフさが感じられるような演奏をお願いしました。

─ 歌詞からも、すごく楽しそうな雰囲気が伝わってきますよね。

atsuko:高校時代にどんな一日を過ごしていたかなって、一生懸命に思い出しながら歌詞を書きました。この曲は、メロディだけを単体で取り出すとマイナー・コードで作られていて、実はそんなに明るくはないんです。でも、そこにおかしな歌詞が乗って、ポップなアレンジが加わることで、高校生たちがカラオケで盛り上がれるような曲にしようと目指しました。実際に完成した曲は、イメージ以上の仕上がりになったので、これからもどんどん歌っていきたいなと思っています。

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Profile

angela(アンジェラ)

atsuko(Vo)とKATSU(Gt/Key)の2人で結成。2003年にTVアニメ『宇宙のステルヴィア』の主題歌「明日へのbrilliant road」でデビューを果たす。ボーカルと作曲・作詞を手がけるatsukoの、一度聴いたら忘れられない独特のビブラートと、どこまでも伸びていくファルセットで、深く重厚なテーマの楽曲から、人々を勇気付ける応援ソングまで歌い上げる。また、アレンジを手がけ、数々の楽器をマルチに操るKATSUは、何にも囚われず、それでいて常にangelaらしくある唯一無二の世界観を創りあげる。さらに、ステージをところ狭しと駆け回るパフォーマンスにも定評がある。デビュー以来、多くの人気アニメの主題歌を担当し、リリース毎にオリコンチャートを賑わすangela。7月より放送となるTVアニメ『生徒会役員共』のエンディング主題歌「蒼い春」を7/28にリリースする。

オフィシャル・サイト:
http://style-market.com/angela/

Information

■CD
『蒼い春』7/28発売

KICM-3212(初回製造分デジパック仕様)
¥1,143

『オルタナティヴ』

KICM-91292(初回限定盤)
¥1,890

■LIVE
『新曲発売キャンペーン』

7/31(土) 大阪
8/1(日) 名古屋
8/8(日) 東京

『Animelo Summer Live 2010
-evolution-』

8/28(土) さいたまスーパーアリーナ

※詳細は、上記オフィシャル・サイトをご覧ください。