財務省よ、まだ無茶な「国民洗脳」を続けるつもりか! 「増税しなければ国が滅ぶ」の大ウソを暴く

乗っかる新聞も同罪
髙橋 洋一 プロフィール
〔photo〕iStock

新聞が増税延期に反対する情けない理由

財務省の官僚を中心とする増税派にとって、今回の消費増税の見送りは痛恨だった。その恨み節は「安倍首相が増税を明言していた。それなのに増税を見送るのは『公約違反』」という言葉で表された。

また先週2日の新聞各紙の社説を見れば、新聞社の恨みの深さもわかる。新聞は軽減税率を受けるので、消費増税は基本的に歓迎である。消費増税をしてもらわないと、軽減税率も受けられないから意味がない。だから、増税見送りを恨むのだ。

各紙の見出しを並べてみよう。

朝日「首相の会見 納得できぬ責任転嫁」
毎日「増税再延期表明 未来への責任はどこへ」
読売「消費増税延期 アベノミクスをどう補強する」
産経「消費増税の再延期 今度こそデフレ脱却を 社会保障への影響食い止めよ」
日経「参院選でアベノミクスに国民の審判を」

保守系は表現が穏やかであるが、いずれも増税見送りを評価しておらず、財政再建や社会保障のための財源はどうするのか、という批判的なトーンである。

そこまで心配するなら、新聞への軽減税率を辞退すべきだと思うが、自らの新聞だけは特別待遇というわけで、舛添氏の政治資金使用みたいに自分には甘すぎる論調である。

消費増税の最終的な根拠は、財政赤字の問題である。借金は悪いに決まっていると言えるかといえば、そうとも限らない。状況次第である。

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