ウクライナ、EU穀物禁輸解除を歓迎 違反なら「文化的に」対応

ウクライナ、EU穀物禁輸解除を歓迎 違反なら「文化的に」対応
欧州連合(EU)が中東欧5カ国がウクライナ産穀物の輸入を禁じるのを認める措置を15日の期限切れをもって延長しなかったことについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、歓迎の意を示した。ただ、EU加盟国がEU規則に従わない場合、ウクライナは「文化的な方法で」対応すると表明した。 写真は8月21日、ギリシャのアテネを訪問するゼレンスキー大統領(2023年 ロイター/Theodore Manolopoulos/Greek Presidency Press Office/Handout via REUTERS)
[ブリュッセル/ワルシャワ 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)が中東欧5カ国がウクライナ産穀物の輸入を禁じるのを認める措置を15日の期限切れをもって延長しなかったことについて、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、歓迎の意を示した。ただ、EU加盟国がEU規則に従わない場合、ウクライナは「文化的な方法で」対応すると表明した。
ゼレンスキー氏はEUの決定について「ウクライナとEUの真の結束と信頼の一例だ。規則や協定が履行されれば、欧州は常に勝利する」と対話アプリ「テレグラム」に投稿した。
ただ、EUの決定発表直後にEU措置の対象となっていた5カ国のうち、ポーランド、スロバキア、ハンガリーの3カ国がウクライナ産穀物の輸入を独自に制限すると表明した。
これについてゼレンスキー氏は恒例の夜のビデオメッセージで、ウクライナはロシアとの戦争が続く間、隣国の支援を必要としているとし、欧州の結束に隣国と二国間レベルで協力することが重要になっていると指摘。「隣国が隣人らしくない決定を行った場合、ウクライナは文化的な方法で対応する」と語った。
ウクライナのシュミハリ首相はテレグラムへの投稿で「EU加盟各国に対し、ウクライナの農産物に対する違法、かつ一方的な規制を控えるよう呼びかける」とし、「こうした規制は世界貿易機関(WTO)の仲裁の対象になる可能性がある」とした。
同時に、ウクライナにはEUの執行機関である欧州委員会のほか、近隣諸国と協力する用意があるとし、「共通ビジョンと互恵的な対応」を見出すことができると確信していると述べた。

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