JR北海道は28日、留萌線留萌―増毛間(16・7キロ)の廃止日を12月5日(4日が最終運行日)とする届け出書を国土交通省北海道運輸局に提出した。廃止へのスケジュールはこれで確定し、JRは今後、廃止後の地元支援策について沿線の留萌市、留萌管内増毛町と詰めの協議を行う。

 廃止に当たり、JRは両市町に鉄道用地を無償譲渡し、その整備費用も一部負担する方針を示している。早朝・夜間の代替交通として、増毛町が計画している予約制で乗り合いの「デマンド型タクシー」の運行経費なども支援する考えだ。

 廃止日が確定したこと受け、増毛町の堀雅志町長は28日、「増毛駅周辺の整備についてJRとの協議はまだ進んでいない。周辺整備は来年度事業となるが、まちづくりをしっかり考えていきたい」と話した。

 留萌線は深川―増毛間の全長66・8キロ。1910年(明治43年)に深川―留萌間が開業。21年(大正10年)に増毛まで延伸された。JRによると、留萌―増毛間は100円の営業収益を得るのにかかる費用を示す「営業係数」が4554円(2014年度)と道内で全線区で最も高かった。