青島に「中国版ハリウッド」 大連万達が8000億円投資
中国の不動産開発大手、大連万達集団(ワンダ・グループ)は、山東省青島に「中国版ハリウッド」を建設する。20の映画スタジオや音響施設、アニメ製作所などを設置し、映画作りの一大拠点を目指す。総投資額は500億元(約8100億円)。22日、俳優のレオナルド・ディカプリオさんらを招いて起工式を開いた。2017年6月に開業する予定だ。
映画村の名称は「青島東方影都(オリエンタル・ムービー・メトロポリス)」。東京ドーム80個分の広大な敷地(376万平方メートル)に、製作スタジオのほか、ろう人形博物館、8軒のホテルなどを設置。米ハリウッドのような集客力のある観光地に育てたい考えだ。
映画スタジオは欧州の街並み、中国の明・清の時代など様々な場面を撮影可能な環境を整える。万達は「毎年、約30本の外国映画をここで撮影する合意を(映画製作会社から)取り付けた」と発表した。万達の王健林董事長は「中国は18年に米国を抜いて映画興行収入が世界一となる。映画産業の未来はここにある」とあいさつした。
万達は昨年、米映画館チェーン大手のAMCエンターテインメントを26億ドル(約2580億円)で買収し、米中合わせて世界最大級の映画館運営者となった。今後は映画のコンテンツ作りでも影響力を強める戦略だ。
起工式にはニコール・キッドマンさんやジョン・トラボルタさんらハリウッドの大物らも出席。米フォーブス誌はディカプリオさんを呼ぶだけで万達は200万ドル支払ったと報じた。(大連=森安健)