江ノ島電鉄(本社・神奈川県藤沢市)は、遮断機や警報機のない「勝手踏切」と呼ばれる2カ所の横断場所に住民が開けられる鍵付きの扉を初めて設置した。江ノ電沿線に89カ所ある勝手踏切の一部は近隣住民が生活道路として横断、事故もあるため、江ノ電と住民が協議を重ねていた。国土交通省によると、1月時点で勝手踏切は全国に約1万7000カ所あるが扉設置は「聞いたことがない」としている。
扉が設置されたのは同県鎌倉市の稲村ケ崎駅近くで、2007年に当時80代の女性が電車と接触して片足を切断する事故が起き、その後通行できないように鉄柵などで閉鎖された場所と、そこから約20メートル東にあり14年に閉鎖された場所。4日までの工事で縦約100センチ、横約110センチの鉄製の扉が設けられた。鍵穴はなく、つまみをひねれば開閉できるタイプの鍵がついている。
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