沖縄本島中南部都市圏の渋滞は深刻な社会問題となっており,その解消に向けてバス等の公共交通の利用促進が求められている.アンケート調査より,現行の運行ルートやダイヤの改善に対するニーズが高いことより,移動実態を踏まえたバス網が求められている.このための第一歩として,本研究では携帯電話 GPS データから取得される対象地域居住者の人流データとバス運行本数を 500m メッシュ間で比較することで運行本数の多少を明らかにした.この結果,国道 58 号や国道 330 号,県道 75 号沖縄石川線等の長距離路線が走る地域において人流に対する運行本数が多くなっていた.一方,那覇市に隣接する浦添市や豊見城市では人流に対して運行本数が少ない地域が多く見られた.
抄録全体を表示