明治の俳句雑誌「ホトトギス」の軌跡たどる 松山・子規記念博物館で特別展

俳句雑誌「ホトトギス」誕生のいきさつなどの資料が展示された会場=松山市
俳句雑誌「ホトトギス」誕生のいきさつなどの資料が展示された会場=松山市

 ■書簡や原稿など129点

 俳句雑誌「ホトトギス」の軌跡をたどる新春特別展「ほとゝぎすは余の生命なり-雑誌『ほとゝぎす』、松山から全国へ-」が22日、市立子規記念博物館(松山市道後公園)で始まった。来年1月末まで。

 「ほとゝぎす」は正岡子規の親友、柳原極堂によって明治30年に松山市で創刊された。同31年に発行所が子規の住む東京へ移され、高浜虚子らへと引き継がれ全国展開していく。

 展示は雑誌や書簡、原稿など計129点。極堂が子規に雑誌創刊の協力を求める書簡や、子規が発行継続を訴える書簡など、ホトトギスをめぐる俳句革新への情熱が伝わる資料を公開している。

 同誌は松山で20号まで続き、子規の死後に夏目漱石が小説「坊っちゃん」などを寄稿して文学全般に影響を与え、今も月刊誌として発刊されている。同館の西松陽介学芸員は「子規が命をかけて情熱を注いだホトトギスの役割の大きさを知ってほしい」と話している。

 学芸員のギャラリートークは今月29日、1月13、26日に午前10時半から開催される。火曜日休館。問い合わせは同館(089・931・5566)。

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