福島市が奨学金を収入と認定し、生活保護費を減額されたことで精神的苦痛を受けたとして、市内の30代女性と高校生の長女が市に計100万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、福島地裁であった。金沢秀樹裁判長は、処分は違法として、母娘に各5万円を支払うよう命じた。
判決によると、市は2014年、高校1年だった長女の奨学金計9万円の全額を収入認定し、生活保護費を減額した。母親が審査請求し、厚生労働相が15年に減額処分を取り消した。
金沢裁判長は「市は奨学金が収入認定除外の対象となるかどうか検討しておらず、裁量権を逸脱し違法」と指摘。「母親は経済的に深刻な不安を抱き、長女は努力して獲得した奨学金を事実上没収された」として、いずれも精神的損害を認めた。(2018/01/16-21:35)
関連ニュース
特集
社会用語
社会
台風、豪雨の予測精度向上=ひまわり8号データで-理研・気象研(18/01/18)
特定秘密は517件=政府(18/01/17)
各地で鎮魂の祈り=教訓継承、決意新たに-阪神大震災23年(18/01/17)
店長過労自殺で和解=ホンダ販売会社が謝罪-千葉地裁(18/01/17)
被ばく線量の目安検討=「毎時0.23」実測と合わず-規制委(18/01/17)
元同僚の43歳男逮捕=札幌の女性殺害容疑-北海道警(18/01/17)
機器製造会社が70億円返納=戦闘機部品修理費を水増し-防衛省(18/01/17)
X線、無資格者が操作か=900人疫学調査で-国立研究所(18/01/17)
都内に「スナックくまちゃん」=自治体初コラボ、名産品を提供-熊本(18/01/17)
復興願い、東北へ祈り=3.11発生時刻に黙とう-神戸(18/01/17)
編集部セレクション