【独自】山上容疑者が「3年前、殺すつもりで火炎瓶を持って向かった」統一教会・名古屋4万人イベントの内部写真《来日した韓鶴子総裁と、礼賛した有名政治家たち》

「韓鶴子総裁を狙おうとした」

7月12日、都内で行われた安倍晋三元首相の葬儀には、東京都内で執り行われ、岸田文雄首相ら1000人が参列した。葬送を一目見ようと数多くの市民が沿道に集まった。

そんななか、殺人容疑で逮捕された山上徹也容疑者は、なぜ安倍首相をターゲットにしたのか、その動機について詳細を語り始めている。

「母親が統一教会に多額の献金をして、家庭がめちゃくちゃになった。統一教会のトップ・韓鶴子氏を狙おうとしたが無理だと考え、安倍元首相を狙うことにした」

「安倍元首相が統一教会の関連団体に祝辞を述べているYouTubeの動画を見たのも、狙うきっかけになった。統一教会が日本で布教されたのは、安倍元首相の祖父・岸信介元首相が(国際勝共連合を)招いたからだ」

見逃せないのは、狙おうとしていたのが、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)総裁の韓鶴子氏(79歳)であると具体的に明言した点だ。

2020年2月に韓国で開かれた合同結婚式の韓鶴子総裁 (c) 現代ビジネス2020年2月に韓国で開かれた合同結婚式の韓鶴子総裁 (c) 現代ビジネス

事件前日には、密造した銃を奈良市の統一教会関連施設で試射していることもわかった。捜査関係者が語る。

「確実に発砲できることを確認して、この銃なら撃てると自信を持ち、それを安倍元首相の射殺に使ったという。自宅からは、他に密造した自作の銃が5丁押収されているが、『最も自信があるものを使った』と山上容疑者は語っています。海上自衛隊にいたときにも銃を扱ったことがあり、『まったくの素人ではない』とも話している」

すでに「現代ビジネス」が報じてきたように、山上容疑者は1年以上前から犯行をノートに記録していた。

だが一連の捜査と供述のなかで、山上容疑者がある一時期、統一教会の韓鶴子総裁を狙おうとしていたことがわかった。韓総裁の来日時に、実際にその現場に山上容疑者が向かっていたのだ。

2020年2月7日に韓国で行われた合同結婚式での韓鶴子総裁 (c) 現代ビジネス

2019年10月6日、愛知県常滑市の愛知県国際展示場で開催された統一教会の「孝情文化祝福フェスティバル 名古屋4万名大会」。この大イベントには、日本だけでなく韓国・米国など世界中から4万人の信者やVIP、関係者が集まる。そのために韓国から来日したのは、文鮮明の妻である韓鶴子総裁だった。

山上容疑者ははっきりとこう証言しているという。

「(このイベントに)火炎瓶を持って行った。しかし、統一教会の信者しか中に入れず、そのまま帰った」

「現代ビジネス」は、この2019年のイベントの内容を収録した録音や写真を入手した。そこでは、統一教会と日本の政治家が非常に緊密な関係があることが改めて判明した。

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