山口 上関町長選挙 原発推進派の新人が当選 11年ぶりの選挙戦

前の町長の辞職に伴う山口県の上関町の町長選挙は10月23日に投票が行われ、無所属の新人で上関町の元町議会議長の西哲夫氏が初めての当選を果たしました。
西氏は持続可能な町づくりのために、中国電力が計画している原発の建設が必要だと訴えてきました。

上関町長選挙の開票結果です。
西哲夫氏(75)、無所属・新、当選、1154票。
木村力氏(75)、無所属・新、486票。

無所属の新人で上関町の元町議会議長の西氏がもう1人の新人の木村氏を抑えて、初めての当選を果たしました。

西氏は平生町出身の75歳。
平成7年に町議会議員選挙で初当選し、平成26年から8年以上にわたって議長を務めてきました。
選挙戦で西氏は持続可能な町づくりのために、中国電力が計画している原発の建設が必要だとした上で、人口減少と高齢化が進む中、定住対策などに力を入れたいと訴えてきました。

西氏は、「原発は必要だが建設が進まない中、今ある財源で無駄を省いてやっていくしかない。今回で原発の賛否を問う選挙は最後にして、みんなが力をあわせて明るい活力のある町づくりに取り組んでいきたい」と抱負を語りました。

今回の上関町長選挙は、町長を19年務めた柏原重海前町長が病気を理由に辞職したのを受けて行われ、上関町の町長選挙が選挙戦となるのは11年ぶりです。

上関町では、中国電力が原発の建設を計画しているものの、本体の着工の見通しは立っていません。

このため、原発だけに頼らない町作りをどう進めていくかが最大の争点になり、原発の建設をめぐって、推進と反対の立場から論戦が交わされました。