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OLPC 100ドルノートPC続報:今度はひもを引いて発電

Ittousai, @Ittousai_ej
2006年7月24日, 午後03:00
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枯れた技術と量産効果で$100程度のノートPCを作り、開発途上国での教育に役立てようというOne Laptop Per ChildプロジェクトについてはEngadget Japaneseでもたびたび取りあげてきましたが、シンボルのようになっていた手回し発電式が放棄されて以来「恐らく足踏み式の外付け」とだけ説明されていた発電ユニットの有力な候補が明らかになりました。

MIT Technology Reviewの記事によると、新しい発電ユニットはホッケーのパックを2個重ねたような形で、モーターボートやチェーンソーの起動時のようにひもを引っ張る方式。片手で持ってもう一方の手で引いたり、発電機を机に固定して脚で踏んでも使えます。



開発したR&D企業Squid LabsのColin Bulthaup氏いわく、新発電機はハンドクランク式と比べて構造が単純で壊れにくく、また腕の筋肉で回転させる運動より(人体構造的に)もっと効率の良い脚の力を使えるためずっと高性能。

OLPCプロジェクトの目標は1分間の発電で10分間使えることですが、システム全体の消費電力がおよそ2ワットであることから1分で20ワットの発電が必要になります。

Squid LabsのGeo Homsy氏いわく「手回し式では必死にやって5ワット程度だが、一分もすれば疲れてしまう」。ところが新しい方式では楽に20ワットが出せ、10ワットなら「いつまででも」発電し続けることが可能としています。

新発電ユニットは静かなことも特徴。教室で使うためには静音性が重要ですが、従来の発電機と異なり低い回転数に最適化したデザインを用いているとのこと。

また年齢や力の違う子どもが使うことを考慮して、内蔵したコンピュータチップで最適な負荷を動的に調節することまでできます。ひもが切れれば靴紐でも使え分解・メンテナンスも簡単。

元記事を読みながら要約していったら通販番組の売り込みのようになってしまいましたが、これだけ揃って価格はなんとひとつ$10以下ですよお客さん!


OLPCチェアマンNicholas Negroponteによれば新発電ユニットは10月から実地試験がおこなわれ、他にもっと有望な方式が現れない限り採用される見込みとのこと。

OLPC 100ドルノートは7インチカラー/モノクロデュアルモードディスプレイ、AMDの500MHzプロセッサ、512MBフラッシュメモリにWiFi機能を搭載したLinuxマシン。予定では2007年4月からひとつ135ドル程度で各国政府に引き渡され、2008年には公約通り100ドルまで価格が下がるとされています。


長くなったついでにさらに余談。新発電ユニットを開発したSquid LabsはMIT出身者が中心となって始めたR&D企業で、当サイトでもたびたびネタ元にしている「なんでも作り方(手順)共有サイト」instructables.comの運営でも有名。

Squid Labsの開発者はLED残像シューズを作って踊ったり「Engadgetにバースデーケーキを焼こう」コンテストにコンピュータ制御の工業用レーザーカッターでカットしたケーキを応募してきたり遊んでるのか働いてるのか分からないように見えましたが、じつは世界を良くする真面目な新技術もちゃんと開発していたようです。


[via Slashdot]




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