2014年10月30日

ヤナギマツタケ量産化 加工品もお目見え

 食用キノコの種菌育成や栽培、販売を手掛ける「菌興椎茸(しいたけ)協同組合」(鳥取市富安1丁目)が昨夏以降、マツタケに似た食感を持つ“新顔キノコ”として近年注目されるヤナギマツタケの量産を本格化し、軌道に乗せた。秋冬の需要期は従来の10倍となる月4トンを生産し、業務・家庭用の供給先は全国各地へ拡大。加工品もお目見えし、6次産業化も進んでいる。

■生産方式を改善

 同組合が15年以上栽培してきたヤナギマツタケは、品質劣化が早いなどの欠点があったため、この間に日本きのこセンター「菌蕈(きんじん)研究所」(同市古郡家)が見栄えと保存性を高めた無胞子品種を作出。2012年秋に6次産業化を進める国の事業認可を受けたのを機に、無胞子品種の量産に踏み切った。

 昨年3月には同組合の種菌育成場(同市吉成)内に年間最大55トンを生産できる施設を整備し、少量の種菌で大量に培養できるよう生産方式を改善した。

 量産体制に入ってからの生産量は、需要期のことし1~3月が前年比10倍の4トンずつ。9月が3・5トン、10月が4トンと推移しており、本年度は50トンが見込まれる。

■しゃきしゃき感

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