「日本会議」会長の田久保忠衛さん死去 90歳 憲法改正訴える
憲法改正をめざす保守系の運動団体「日本会議」会長で、杏林大学名誉教授の田久保忠衛さんが9日、細菌性肺炎のため死去した。90歳だった。葬儀は親族・関係者のみで執り行う。喪主は長男壮輔さん。
時事通信のワシントン支局長、外信部長などを経て、杏林大学教授(国際政治)を務めた。
日本会議によると、2015年4月から、日本会議の4代目会長を務めた。
「明治の日」の制定もめざす
憲法改正に向けた運動を展開する「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表、明治天皇の誕生日にあたる11月3日を「文化の日」から「明治の日」に変えることをめざす「明治の日推進協議会」会長なども務めた。
安倍政権下の16年7月には、日本会議の機関誌「日本の息吹」の中で、「日本の戦後からの脱皮を意味する憲法改正は日本の政治にとって明治維新に匹敵する事案だと思う」「いかなる手順で、どのような人物を適所に配備し、いつ着手するかは高度な政治的判断にかかっている。総合的な決断を下すに一番ところを得ているのは首相官邸だろう。(略)人物的には安倍晋三首相だ」として、安倍政権のもとでの憲法改正実現を訴えた。(二階堂友紀)
- 【視点】
日本会議の会長は、初代が塚本幸一(ワコール創業者、1997年~1998年)、2代が稲葉興作(石川島播磨重工業社長・会長、1998年~2001年)、3代が三好達(元最高裁長官、2001年~2015年)で、4代が政治学者・杏林大学名誉教授の田久
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