長谷川和夫の存在感!
志村喬の円熟した演技!
1958年公開の「忠臣蔵」こそは、数ある忠臣蔵映画の中で、最高傑作と言えるのでは、なかろうか。
誰もが知っているストーリーに、「忠臣蔵」映画では、お約束のオールスター総出演。
まさに、「忠臣蔵」のお手本のような作品である。
それにしても、大石内蔵助を演じる出演の長谷川和夫の存在感には、今更ながらに驚かされる。
スター俳優である市川雷造、鶴田浩二、勝新太郎、さらには、円熟した演技をみせる志村喬や滝沢修など、強烈な個性や演技力を持った俳優達のなかで、明らかに光り輝く圧倒的存在感をみせているのだ。
全体としては、史実を伝える歴史ドキュメントというより、あくまで豪華絢爛時代劇エンターテイメントである。
しかし。これこそが、「忠臣蔵」の醍醐味であり、日本人に長く指示され、愛され続けている本質といえるのではなかろうか。