【11月15日 AFP】ウクライナ南部へルソン(Kherson)州のロシア側が任命した知事は15日、ロシア軍の支配下にあるドニエプル(Dnieper)川東岸に、ウクライナ軍の複数の「小グループ」が拠点を築いたと初めて認めた。

 ウラジーミル・サリド(Vladimir Saldo)知事はテレグラムに、少人数のウクライナ兵がドニエプル川東岸の小村クリンキー(Krynky)で「包囲」され、ロシア軍の砲撃、ミサイル、ロケット弾、無人機などによる「火炎地獄」に耐えていると投稿した。

 ウクライナ南部ではここ1年ほど、長大なドニエプル川が両軍を隔てる境界となり、西岸はウクライナ側が、東岸はロシア軍が支配。ウクライナ軍は川を渡り、東岸に反抗拠点を築こうと繰り返し試みていた。

 サリド氏はロシア側の高官として初めて、ウクライナ軍が東岸に複数の拠点を設置したと認めたことになる。

 AFPはサリド氏の投稿の裏付けを取れていない。また、ウクライナ軍の渡河作戦の規模も不明。

 ロシア大統領府は今週、ウクライナ軍が川を渡ったとする報道について、国防省が答えるべき内容だとしてコメントを差し控えていた。これまでのところ、同省からの公式発表はない。(c)AFP