パン老舗

懐かしの味…久留米の「キムラヤ」月末事業終了

閉店が決まり、大勢の買い物客が訪れているキムラヤの直売店。看板商品のホットドッグは午前中で売り切れることも=福岡県久留米市津福本町で2017年1月13日午後2時36分、上田泰嗣撮影
閉店が決まり、大勢の買い物客が訪れているキムラヤの直売店。看板商品のホットドッグは午前中で売り切れることも=福岡県久留米市津福本町で2017年1月13日午後2時36分、上田泰嗣撮影

 創業90年を誇る福岡県久留米市の老舗製パン業「木村屋」が今月末で事業を終了することになった。市内にある自社工場は同業者に譲渡し、「キムラヤ」の屋号で展開する全7店舗は閉鎖する。久留米のソウルフードと呼ばれ親しまれてきたが、原料価格の高騰などで経営環境が悪化した。閉店を前に客がひっきりなしに訪れ、名残を惜しむ声も多く寄せられている。

 同社は1926(大正15)年創業。国内製パン業の草分けで、日本で最初にあんパンを作った木村屋総本店(東京)からのれん分けされた。元祖メロンパンと銘打つ「まるあじ」や、犬の舌に見立てた赤いハムをコッペパンに挟んだ「ホットドッグ」が看板商品。高度経済成長期には、学校給食に対応して工場を設置し、多い時は久留米地区を中心に県内外に20店以上の直売店を構えた。

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