ゲーテ ヒューマン

BEYOND THE EXTREME - 極限を超えた男に接近!|SUPER BUSINESSMAN - 矢沢永吉「誰にも真似できない自分になれよ」

BEYOND THE EXTREME - 極限を超えた男に接近!|SUPER BUSINESSMAN - 矢沢永吉「誰にも真似できない自分になれよ」

押し流されて 自分が見えなくて気づかないうちに 抜け出せなくて本気でほしいものを 本気で探してみろよ誰にもマネできない Your Dream|――Shake Me

矢沢のロックンロールは若い奴らにはニュー!

 「50の時は、クーッ!とこみあげてきたけどね。60は、センチな気持ちにはなりませんでした。えっ、いつの間に60? マジかよ!?って感じです」
 60代を迎える手前、2008年は一年間活動を休止した。ソロになってから約30年間在籍したEMIミュージックを離れて、自身のレーベル「GARURU RECORDS」を立ち上げた。
 「活動を止めてみたんですよ。キャロルから35年、ろくすっぽ周りも見ないで、ノンストップで来たから。充電ですか?って聞かれたけど、オレ、“充電”って言葉、好きじゃないの。よく、7年か8年しかやっていない小僧が、充電します、とか言って休むでしょ? 何? 充電? バカ野郎!だよ。だって、たかが7、8年でねえ」
 活動を止めた矢沢は、周りを見て自分も見つめた。
 「一年間冷静に周りと自分を観察したらね、思ったとおり、何も変わっちゃいなかった。それまでと同じでした。自分がやってきたことが間違っていないって、よくわかった。わかったから、意味のある一年でしたよ」
 活動休止明けの'09年夏、矢沢は大爆発する。アルバム『ROCK' N' ROLL』のリリースに前後して、夏フェスのステージで歌いまくったのだ。「ap bank fes」「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」。大雨で中止になったが「HIGHER GROUND 2009」にも出演する予定だった。さらにタワーレコードの屋上でインストア・ライブも行う。
 「夏フェスに関しては、オレ、なめたこと、言ってました。矢沢の場所じゃないでしょ、若い奴らのものじゃないの、って。夏フェスの客、20代中心ですからね。ところが、観客がスゴイのよ。矢沢が登場したとたん、ウオーッ!てね。音楽に国境がないのと同じように、音楽にエイジ関係ないの。オレの場所じゃない、なんてとぼけたこと言ってた自分に腹が立ったね。『ROCK' N' ROLL』はいい数字行きましたよ。それまでの矢沢ファンだけじゃなくて、夏フェス観た若い奴らが買ってくれたからです。今の10代、20代にはすごくフレッシュな、ど真ん中食い付きのロックンロールだったわけです。彼らにとっては、もうニューですよ、ニュー!」
 その夏には、すでに『TWIST』のアイデアは生まれていた。

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