オス9割の養殖ウナギ、メスになる新技術 ♡マークの新ブランド誕生

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松島研人
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 通常は9割以上がオスになるシラスウナギを食味が良いメスに育てる養殖技術を愛知県水産試験場などが開発した。県は養殖産業が集まる三河地方にちなんで「葵うなぎ」と命名し、ブランド化に乗り出した。

 県水産課によると、養殖ウナギは天然のシラスウナギを育てて生産する。雌雄は生後2~3カ月で決まり、養殖で育てると9割以上がオスになるという。

 オスは大きく育てると身が硬くなり、品質が落ちる。そのため、1匹200~250グラムで出荷するのが一般的だった。一方、メスはオスよりも大きく育つうえ、身が柔らかいことが知られていた。

 県水産試験場は地元の漁業者らと協力し、養殖ウナギをメスに育てる研究を2018年度に着手した。美容に良く、女性ホルモンに似た働きをするとされる「大豆イソフラボン」を餌に混ぜると、9割以上がメスに育ち、1匹400グラム以上になるまで育ててもおいしく食べられることがわかったという。

 県は21年に地元漁協などと共同で養殖技術について特許を取得した。ブランド化して広くPRするため、ブランド名とロゴマークを募集していた。

 県によると、「葵うなぎ」は、「あいちの、おおきな、おいしい」というPR文や、三河地方で生まれた徳川家の家紋「葵」にあやかって名付けた。ロゴマークは、愛知の「愛」にちなみ、ウナギでハートをかたどった。また、餌に大豆イソフラボンを使っていることから、胸びれに大豆をあしらった。

「ホクホクおいしい」葵うなぎ、量産化に課題も

 22日に葵ウナギのかば焼き…

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