BALLISTIK BOYZ砂田将宏 タイで感じた焦り、不安、そして光…拠点は世界

BALLISTIK BOYZの砂田将宏(カメラ・小泉 博樹)
BALLISTIK BOYZの砂田将宏(カメラ・小泉 博樹)

 7人組ボーイズグループのBALLISTIK BOYZ(BBZ)の新曲「All I Ever Wanted」が29日にデジタル配信される。タイの人気俳優のガルフ・カナウット(25)が参加した楽曲で、砂田将宏(23)は「東南アジアで、どのくらい反応があるか楽しみ」と目を細めた。BBZは昨年8月から約半年間、タイでの武者修行を経験したが「結果が出なくて、ガチ焦った時期もあった」と振り返った。現地での苦労や今後の活動、メンバーのことなども聞いた。

 新作はポップ色が強い作品になっているが、一番の注目はタイで絶大な人気を誇るガルフとの共演だろう。

 「ガルフさんはタイでは知らない人がいないスーパースターで、街を歩いていると至る所で看板広告になっている方です。現地で半年間、僕らをプロデュースしてくれたF.HEROさんからの紹介で、僕らの武者修行に密着したリアリティー番組にも出演していただきました。BBZの言動を見て『タイで夢に挑戦していることは素晴らしい』と思ってくれたらしいです。日本にも公式ファンクラブがあるほどの人気で、ファンイベントもできちゃうらしいです。ガルフさんも日本での(活動する)可能性を考えて、コラボが実現したようです」

 2月にはタイの人気グループTRINITYとのコラボ曲「Drop Dead」をリリースし、タイの音楽チャートで4位を記録した。

 「新作は4位より上を目指したいです。今回、僕らもガルフさんが参加したのは大きなポイントだと思っていて、発売当日の29日に現地でガルフさんも出席して僕らが記者会見するんですよ。それがきっかけで、どんな動きになるのか楽しみですし、いろんな可能性が広がってほしいです」

 タイでは常に不安と隣り合わせだったそうだ。

 「最初の方はガチで焦っていました。覚悟を決めて『行ってきます』と言って、タイに来た以上は手ぶらで帰れないっていうのもあって『ヤバい、もう1か月たっちゃったよ』みたいな。すぐに結果が出ないのは分かっていましたが、目に見える結果や手応えも感じられなくて『半年間という大事な期間を無駄にしたらどうしよう』って。みんなガチで悩んでいて、かなり追い込まれていましたね」

 ―何がきっかけで不安が解消したのか。

 「『ビッグマウンテン・ミュージック』というフェスに出演して希望の光が見えました。そこで初めてTRINITYとのコラボ曲を披露したんですが、この時に『これ来た!』っていう感覚がありました。そこから数日間ほど、この楽曲がタイでトレンド1位になって『これはいけるかもしれない』って。今までの目に見えない努力が急に花開いたみたいな気がしました」

 今月下旬から東南アジアでの活動が目白押しだ。マレーシアでの「JAPAN EXPO」に始まり、インドネシアの音楽フェス、9月にはタイでの「日本博」に出演する予定だ。

 「マレーシアに入って、そこからインドネシア、タイからシンガポールという感じで、日本に帰って来ずに行きっぱなしになります。でも、これぐらいはへっちゃらです。もともと“拠点は日本”という感覚をなくしたいっていうのがありましたから。拠点が日本にあると、海外に行った時に日本のファンが悲しんじゃうかもしれないけど、拠点がどこにでもあれば、どこ行ってもファンの人はいるし、ファンの方もみんな同じ気持ちでいられると思います。そんなグローバルな活動ができれば最高です」

 タイでの修行後、国内でのツアーでは新たな手応えも感じたそうだ。

 「今回のツアーは、メンバーみんなが『今までのライブの中で一番楽しかった』って言っています。タイのプロジェクトで半年間、日本を離れて、その時に感じた日本のファンへの思いをつづった『NEXT』って曲があるんですが、それをファイナルの一番最後に歌ったんですが、終わった後にみんなステージから下りて泣いていました。この作品は(深堀)未来が作詞作曲していて、自分たちで楽曲を作っていくみたいな、BBZが目指す道を示してくれたと思っています」

 ―次なる目標はアリーナツアーになるのか。

 「アリーナツアーっていうのは日本での活動の中では次なる目標なので、そこに向けて真剣に動いています。先の理想ですけど、海外と日本と同時にできれば最高ですけどね。そのために僕らの中ではここ1年、2年、3年で何をすべきかを逆算しつつ、いろいろ見ながら活動しているんです。その延長線上に今回の海外活動もあったりします」

 ドラマ「小説王」で俳優デビューしたが、役者業の可能性はあるだろうか…。

 「僕が最初に持っていた夢は役者で、ニューヨークに行った3年間、ずっと演技の勉強をしていました。歌や楽曲とかのクリエイティブ面は、未来やリッキー(奥田力也)、リキ(松井利樹)に任せちゃっているんで、自分としては役者としてグループに貢献したい気持ちはあります。今はグループが大事な時期で支障が出るので、いいタイミングでできればいいと思っています」

 最年少でありながら、常にグループを考えている姿に「EXILE魂」を継承する気概すら感じられる。個人的には“我”を前面に出すことで、さらに己を高めてほしい気もする。(国分 敦)

◆砂田将宏が見たメンバーの〇(尊敬する点)と×(直してほしい点)◆

 ▼日高竜太(27)「〇一番しっかりしています。×『一緒にジムに行くよね』とかのパワープレーもある。誘ってもらって感謝しているんですけどね(笑い)」

 ▼加納嘉将(26)「〇歌でBBZを引っ張ってくれている。×『それで行くの?』というような服装で登場するので、自分の見せ方にこだわりを持って(笑い)」

 ▼海沼流星(24)「〇スターになるべく生まれてきた男。×率先してライブを盛り上げるけど、普段はあまり意見を言わない。もっと自分を主張して(笑い)」

 ▼深堀未来(24)「〇天才。感性が人よりも優れている。×だらしないところ。部屋が汚くてハヤりに興味ない。その辺が鈍感で、もうちょっと敏感になって」

 ▼奥田力也(23)「〇誰からも愛される性格は生まれ持った才能。×寂しがり屋だったけど最近は個人行動が多くなって、逆にこっちが寂しくなってるかも」

 ▼松井利樹(23)「〇自分の見せ方なりブランディングを分かっている。×こだわりが強い分、自分の意見をバッと言っちゃうから、慎重になった方がいいかも」

 ◆砂田 将宏(すなだ・まさひろ)2000年5月17日、大阪府出身。23歳。小1の時にEXPG大阪に入所し、13年に「GLOBAL JAPAN CHALLENGE」で合格し、翌年から米ニューヨークへ留学。19年にBALLISTIK BOYZのメンバーとしてデビューし、同年にフジテレビ系「小説王」で俳優業にも進出。特技はサッカーで、小学時には欧州にサッカー留学も経験。身長170センチ。血液型A。

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