米国防長官 冬に備え防空支援 ウクライナ関係国会合

オースティン米国防長官(AP=共同)
オースティン米国防長官(AP=共同)

【ワシントン=坂本一之】オースティン米国防長官は11日、ブリュッセルでウクライナ防衛支援に関する関係国会合を主催し、冬季が近づいていることからロシアによる「巡航ミサイルや無人機による攻撃に備えなければいけない」と述べ、防空システムや弾薬の供給を急ぐ考えを示した。16回目となった会合にはウクライナのゼレンスキー大統領が初めて対面で参加した。

オースティン氏は会合でウクライナ軍の反転攻勢について「着実に前進しており、重要な地域を解放し続けている」と評価。冬季到来を踏まえた現在の戦況に合わせた兵器支援と、ウクライナ軍の戦闘能力向上に向けた長期的な取り組みを同時に進める方針を述べた。

兵器支援に関し「最も緊急なニーズ」として防空装備と弾薬を挙げ、参加国に理解を求めた。会合には50カ国近くが参加。新しく米軍制服組トップとなったブラウン統合参謀本部議長も主催者として初出席した。

オースティン氏はまた、イスラム原理主義組織ハマスによるイスラエル攻撃に関し「卑劣なテロ攻撃から市民を守るためイスラエルとともに立ち向かう」と強調。関係国と「緊密に連絡」を取り合ってイスラエルの防衛を支援していくと表明した。

また、イスラエルと敵対する諸勢力に対し、「(ハマスの)卑劣な攻撃を利用してはならない」と牽制(けんせい)した。

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