劇場コナン第4弾「瞳の中の暗殺者」が、4/2の19時から、TVにて再登場します! 公開時には話せなかった”今だから話せる”裏話を、劇場AP 246に存分に語っていただきました。 未公開情報満載!お楽しみ下さい。


246さん、今日は第4弾を振り返って、いろいろとお話を聞かせて下さい。

第4弾…。資料があった方が話しやすいかな。(と、棚を探し出す)
これ見てよ。
― どさっと置かれたのは、写真のネガがどっさり入った紙袋!

うわっ、これ、ロケハン(=ロケーション・ハンティング;取材のこと)の時の写真ですか。
すごい枚数ですね。

美術設定には苦労したからね。それじゃあ、その話をしましょうか。

何がすごいって、後半部分の舞台になったトロピカルランド(=遊園地)の設定ですよね。
遊園地全体とアトラクションのデザイン・配置、更にはアトラクションごとのマスコットキャラクター…項目が多くあり、設定作業が大変そうでしたね。

今回の話の舞台がトロピカルランドと聞いた時は、『すごく大変になるな』と思いました。
第1話で、工藤新一が「ジェットコースター殺人事件」を解決し、そして黒の組織によって、小さくされた場所、つまり、コナンの原点の場所ですよね。それを今回の映画用の舞台にスケールアップさせるために、いろいろと苦労しました。
まずシナリオ段階で、こだま監督とシナリオライターの古内さんと私の三人で、首都圏にあるいくつかの遊園地にロケハンに行きました。

遊園地にロケハンですか。いいですねー。

…遊びじゃないんですから。
それでシナリオが上がった段階で、古内さんの方から、ストーリーの展開に合わせた大まかなトロピカルランドの見取り図を出していただいたんです。

なるほど。ストーリーと遊園地内の位置関係が合っていなかったらおかしいですものね。

美術設定はその見取り図をベースとして作っていたんですが、遊具や建物等の細部やアトラクションのデザインをおこすにあたって、本格的なロケハンを行うことにしたんです。

行き先は?

「志摩スペイン村・パルケエスパーニャ」です。
取材を申し込んだところ、快く了承していただけたので、こだま監督、美術監督の渋谷さん、そして我々制作の人間で二泊三日のロケハンに出かけたんです。
園内は自由に取材させていただきました。乗り物やアトラクションもフリーパスで体験できたので、仕事を忘れて楽しんじゃいましたね。

うらやましいっ。これからは、毎回遊園地が舞台だといいですね。

そーいうわけには…。

ロケハンの成果は?


資料は十分生かされましたよ!
実際のアトラクションをそのまま使うこともOKしていただいたので、映画の冒頭部分のジェットコースター等はそのまま参考にさせてもらいました。



志摩スペイン村に行ったら、ぜひチェックしてみます。




でももちろん全部そのまま使うわけにはいかないので、コナンがスケボーでジャンプする「氷と霧のラビリンス」やコナンが告白するシーンの「溶岩下り」、そして「噴水広場」などは、シナリオに合わせて美術監督の渋谷さんにオリジナルで作っていただきました。

あの印象的な「噴水広場」は、オリジナルですか!美術監督の手腕を感じますね。

とにかくトロピカルランドの美術設定だけで、全体の1/3もの量になりましたので、設定作業は大変でしたね。

エンドロールで「富士急ハイランド」とありましたが、こちらは?

「富士急ハイランド」は「志摩スペイン村」のように取材に行ったわけではないんですよ。
こちらはエンディングのバックの実写映像の撮影で協力していただいたんです。
僕はその撮影には立ち合わなかったんですが、PDの吉岡の話によれば、コナンの映画の撮影だと言ったところ、一般のお客さんも快く撮影に協力して下さったそうです。

まさにコナンの人気のなせる業ですね。
ところで、白鳥の妹さんのパーティーが行われたホテルは、もしやTMSのご近所の…。

そうです。「中野サンプラザ」がモデルになっています。
こちらも取材を申し込んだところ快諾して下さって、パーティー会場の大広間やロビー等撮影させていただきました。

受付嬢も写されてますね。

ええ。これはスタッフの趣味…ではなくて、クローク係のお姉さんの制服の参考にしたんですよ。



「遊園地」と「ホテル」以外では?

蘭が入院する「病院」の取材に、TMSから近いところにあった「日本大学医学部付属板橋病院」に行きました。
病院内の「通路」や「ロビー」はもちろん、蘭が検査する「MRI」など普段見ることが出来ない医療器具など見せてもらえたので、大変参考になりましたね。

さて、第4弾の「遊びシーン」ですが…。
パーティー受付で記帳された名前は、コナン通の分かる人には分かる名前でしたね。


はい。お遊びで、制作陣やスタッフの名前を出しちゃいました。


エンディングのスタッフロールと照らし合わせてみると面白いですね!


英理の達筆といわれた字も、実は私が書いたんです。

246の字ですか!習字など、何かされていたんでしょうか。


いや、特に習い事はしていませんでしたね。
他に、「芝刑事殺害」の新聞の記事、画面ではほとんど見えないと思いますが、あれも私が考えました。

APというのは、ロケハンに記事作成に…作品制作に、本当に多岐にわたって関わられているんですね。
他に視聴者の気づきにくいシーンなどありますか?

実はトロピカルランドのシーンで、取材で協力していただいた「志摩スペイン村」の営業部の「中野さん」と「中さん」のお二人がゲスト出演しているんですよ。
どこで出ているかは…探してみて下さい。

あと…これ言っちゃうと、また大変なことになるかなー。

そう言われると聞きたくなるのが人情ってもんです。もったいぶらないで教えて下さいよ!

映画公開の後、何度もいたずら電話があったんです。

いたずら電話?東京ムービーにですか?

いいえ、携帯電話に。パーティー会場の爆発シーンで犯人が使った携帯電話の番号、私の携帯番号なんですよ。


!!!
ど、どうして246の携帯番号を!!!

適当な番号にすると、実際にその番号を使っている人がいたらいけないということで、監督が私の番号にしたんですけど、やっぱりいたずら電話がかかってきましたね。

246自ら体を張っていたなんて…!
皆さん、いたずら電話はやめましょう!!
今も劇場版で走り回っていますし、いつでも休む暇のない246です。こんな忙しい中でいたずら電話なんて、246をわずらわせるようなことは絶対にしないで下さいね!!
…ふぅ〜、スゴイことを聞いてしまいました。他に何か、思い出話などありますか?

「スペイン村」ロケハンの時には、フリーパスでアトラクションは乗り放題だったので、たくさん乗りましたね。
中でも、映画冒頭に出るジェットコースター、「スペイン村」では「ピレネー」というのですが、吊り下げ式のジェットコースターで、世界的にも一・二を争う物だそうで、乗る前や並んでいる時にはかなりビビりましたが、乗ったらメチャメチャ楽しかったですね。どうやら私は、ジェットコースター系には強いみたいですね。
あと、「スペイン村」があるのは、三重県の伊勢志摩。というわけで夕食で食べた魚介類はどれも最高でしたね。本場の「アワビ」や「伊勢エビ」が食べられて夢のようでした。
何か取材と称して遊んで来ただけのように思われてしまうかもしれませんが…。

いえいえ。いつも頑張ってらっしゃるんですから、ちょっとぐらい羽伸ばさないといけませんよ。
それでは最後に、ファンの皆様へメッセージをお願いします。

第4弾「瞳の中の暗殺者」も、前三作の映画に負けず劣らず細かい部分までこだわって制作しました。
ストーリーを楽しむ以外にも、そういった細かいところも見てくださるともっと楽しめると思いますし、我々としても嬉しいので、ぜひ画面の隅々までいろいろな所も見てみて下さいね。

今日は貴重な話を、どうもありがとうございました。
4/2のオンエア時には、公開の時とはまた違った楽しみ方が出来るのではと思います。

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