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- 思い出のシーンはこれ!(前編)
私は浜松時代、とと(西島秀俊)に手作りの桜を見せたシーンが心に残っています。桜の木の下で撮影した家族写真がずっと、ととの仏壇にあって、ふとしたときにその写真を見るとあのシーンがよみがえります。「手作り」はこのドラマの原点でもありますし、今後携わる雑誌制作にも影響してくると思っています。実はあの桜の花びらづくりを、とともお手伝いしていたそうなんです。そして子役の常子(内田未来)と鞠子(須田琥珀)も。そしてそして、なんと、出番はまだ先だったけどスタジオに遊びに来ていた美子役の杉咲花さんまで! うらやましい~!(笑)。
浜松ロケはすごく寒かったです。橋の上のシーンは、みんなでくっついて温めあったことが印象に残っています。その撮影は、演じていて達成感がありました。私は人見知りなんですけど、出演者のみなさんがたくさん話しかけてくれて、本当の家族みたいになれました。実際の私は、弟がいるお姉ちゃんです。お姉ちゃんがずっとほしかったので妹役は楽しかったです。
君子の名前の由来が分かったシーンは好きでした。百人一首の短歌から名付けられたのですが、思っていたものとは違う短歌だと知って、しかもとてもすてきな意味の短歌で。君子は、滝子さん(大地真央)とぶつかっていましたが、本当はものすごく尊敬していたし、潜在意識の中で愛されたいと強く願っていたと思います。だから、常子にも短歌から名前を付けるという、お母さんと同じことをしたのでしょう。無意識のうちにお母さんを追っていたのだと思います。
青柳家のセットは大好きでした。青柳にはいろいろな思い出が詰まっていますから。常子ちゃんたち三姉妹にさまざまなことを自慢したこと、冷たくされたこと…(笑)。僕にとっては、全部が楽しかったな~。“朝ドラ”は、朝から皆さんに元気を与えられる作品だと思っています。ただ、僕が演じた清は、朝から皆さんに元気を与えられていたでしょうか。周りのみんなから相手にされなくてもめげないという、勇気は与えられたかな(笑)。
森田屋の面々がまたいいんです。ハマケン(長谷川/浜野謙太)は、もともと持っているキャラクターに長谷川をはめ込んでる感じで、ずっと長谷川そのもの。富江役の川栄李奈ちゃんは、あんなにほっかむりが似合うとは。彼女は、ちょっと変わった視点を持っていて、婚礼の撮影で御膳に出てきた、見たことはあるけど名前が分からない食べ物「ちょろぎ」の名称を知っていて僕に教えてくれました。しかも、次の撮影のときに一袋ちょろぎを買ってきてくれて、「よく食べるんですよ」って。さすがに袋で買って食べないですよね(笑)。
まつさん(秋野暢子)が常子を初めて認め、「気に入った!」と言うシーン! 緊迫した中での撮影本番でしたが、そのセリフがすばらしいキレで決まり感動しました。その後、宗吉さんの怒りの矛先が長谷川に来て胸倉をつかまれるのですが、僕ら勢い余ってチュウしそうなぐらい近づいてしまいましたねえ。長谷川は、まつさんにひっぱたかれるシーンも多いです(笑)。星野(坂口健太郎)が見つけた新種の植物が実は発見されていて、長谷川はそのニュースが掲載されている新聞を出してしまったところです。そのときひっぱたかれたパンッという感触はまだ覚えています(笑)。
小橋家が浜松の家を出て深川へ向かう途中、物干し台に姉妹で登ったシーンがすごく好きです。みんなで手をつないでいたのもすてきで。私も浜松に行きたかったです。ととに桜を見せるシーンもすてきでした。演じてみて好きだったのは、とと姉とけんかをしたあと、マフラーをプレゼントしたシーンです。あのマフラーは、全部じゃないですけど、私も編みました!
星野さんとのやりとりは全部心に残っています。中でも、甘味処でお汁粉を食べるシーンが好きでした。話すことをノートにメモして報告し合うのも、でも大事なことだけは言い出せないのも、すごくかわいい。2人のピュアな姿が大好きです!ただ、甘味所の撮影では、セリフをどちらかが間違えると引っ張られてという連鎖が起こり、お汁粉のシーンから抜け出せないかと思いました(笑)。
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杉野 栄治
田山涼成
浜松の染物工場の気の優しい社長。竹蔵が亡くなっても小橋家を心配する。
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山田
田中幸太朗
竹蔵の部下。病に伏せている竹蔵に桜を見せたいという常子たちに協力する。
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大迫 博文
ラサール石井
染物工場の取り引き先の専務。酔ってピカァツァの贋作を竹蔵に渡してしまう。
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玉置 正雄
加藤諒
玉置 茂雄
大内田悠平
玉置 幹雄
藤野大輝
浜松時代の小橋三姉妹にやたらと絡んでくる三兄弟。左から、鞠子と同い年の次男・正雄、常子と同い年の長男・茂雄、美子と同い年の三男・幹雄。
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根本
杉山裕之(我が家)
深川で米屋を営む。田畑と一緒に森田屋に集まっては宗吉の将棋に口を挟んだり酒盛りをする。
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田畑
谷田部俊(我が家)
深川で乾物屋を営む。根本と一緒に森田屋に集まるご近所さん。
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後藤
おのののか
常子の女学校時代の同級生。突如結婚が決まってしまい、タイピストへの推薦を辞退する。
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兄貴
キンタカオ
鉄郎が借金をした男。借金取りたてのため舎弟を引き連れ森田屋に乗り込むが、滝子に一蹴される。
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舎弟
村上和成
鉄郎が借金をした男の舎弟。森田屋に乗り込んだ際、常子たちが隠していた練り歯磨きを見つけてしまう。
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下宿のおばさん
大島蓉子
星野の下宿のおばさん。常子と星野の関係を気にしている。
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山岸 隆一
田口浩正
常子が最初に勤める鳥巣商事の総務課長。タイピストを統括する。典型的な男尊女卑の考え方の持ち主。
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早乙女 朱美
真野恵里菜
常子のタイピストの先輩。リーダー的存在。真面目で仕事には極めて厳しい。
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諸橋 道子
野村麻純
タイピスト時代の常子の同僚。どんな時世でも自由に生きたい性格が災いし、鳥巣商事を退職する。
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多田 かをる
我妻三輪子
タイピスト時代の常子の同僚。常子と同じ、和文タイピストの担当。
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坂田 徳之介
斉藤暁
鳥巣商事の給仕。常子の頑張りを温かく見守り、ご褒美としてキャラメルを手渡す。
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佃 博文
斎藤洋介
鳥巣商事の部長。常子が作成した手書き書類を認める。
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奥寺夫人
青木さやか
鳥巣商事の営業課・奥寺の妻。諸橋と夫の仲を知り、タイピスト部屋へ乗り込んでくる。
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木戸 稔
白洲迅
鞠子が所属する文芸同好会の一員。作家を目指している。鞠子とは別の大学だが、その文学的な知識に好意を持っている。
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ナラザワ洋裁店の店主
緒方賢一
滝子の顔なじみの洋裁店・店主。裁縫好きの美子に、手伝いを頼む。
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お竜(田所竜子)
志田未来
常子が、タイピストの同僚と行ったビアホールで出会った不良少女。