ソフトバンク、歴史的な「混パ」で減らすのはミス、増やすのは貯金 エース千賀で後半戦スタート

西日本スポーツ 小畑 大悟

 ソフトバンクの藤本博史監督(58)が28日、3度目の“開幕ダッシュ”を誓った。29日の西武戦(ペイペイドーム)から残り56試合の後半戦がスタート。今季は開幕戦から8連勝、交流戦明けのリーグ戦再開から3連勝と出足が好調だ。3度目の“開幕”にもエース千賀滉大投手(29)を起用し、5位オリックスまで2・5差内にひしめく歴史的大混戦のパ・リーグを勝ち抜く。

   ◇   ◇

 大混戦のまま勝負の後半戦に突入する。“開幕カード”は本拠地で2位西武との激突。28日、ペイペイドームでの全体練習を見守った藤本監督は「西武も今は状態が良く、いい形で来ると思う。勢いをつけないと。5球団がだんご状態だから」と力を込めた。脳裏には3度目の“開幕ダッシュ”を思い描いている。

 思い返せば、3月25日の日本ハムとの開幕戦。ガルビスの劇的な逆転グランドスラムで勝利を飾ると、破竹の開幕8連勝とロケットスタートを決めた。交流戦明けも当時首位を争っていた楽天に本拠地で3連勝。今季のホークスは休み明けにはめっぽう強いのか。

 残り56試合となり、混戦の中で1試合の重みは増してくる。指揮官は「それだけ5チームの力が同じぐらいだということ。(6位の)日本ハムも若い選手がすごく伸びている。うちは一つ負け越しているからね。パ・リーグの全チームが侮れない」と警戒を強めた。

 そこで選手たちに求めたのがワンプレーへの集中力。「一つのミスで負けることもある。前半戦は作戦の反省もあるし、チームバッティングのミスもあった。全員で反省していかないと。一つのミスでチームがガタッとくるというのも選手に伝えた」とミス撲滅を呼びかけた。

 優勝争いの経験が豊富な選手たちは当然、分かっている。29日に先発する千賀は「本当にミスをした方が負ける。そこでその点の取られ方は駄目だとか。そこに投手は大きく関わっている。ミスの確率を減らしていくことが一番」と強調。開幕戦、交流戦明け、そして後半戦と3度目の“開幕投手”に向け「いつも通り。自分のやれることを普通にやればいい」と誓った。

 後半戦に入ると、8月は6連戦が続く真夏のハード日程。さらに追加日程が発表され、9月10日のオリックス戦から11連戦が組み込まれた。藤本監督は「残り56試合、少々しんどくてもいきましょう。少々の辛抱はしてもらうと選手には伝えた」と表情を引き締めた。なりふり構わず早めのムチでロングスパートをかける。まずは自身4連勝中のエース千賀から後半戦を勢いよく飛び出す。(小畑大悟)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ