台湾、徴兵制を終了 4カ月の訓練は義務
【台北=共同】台湾は26日、軍の徴兵制から志願制へ全面移行が完了し、60年以上続けてきた徴兵制を事実上終えた。台湾は2012年に志願制への移行方針を決め、当初は3年後に徴兵制を廃止する計画だったが、少子化などで十分な兵員数を確保できずに延期されていた。4カ月間の軍事訓練の義務は今後も残る。
国防部(国防省)によると、必要な総兵力は18万8千人で、約8割の15万3千人を志願兵だけでまかなうことができ、全面移行へのめどがついた。徴兵制により最後に入隊した412人が26日までに全員除隊した。
台湾(中華民国)の徴兵制は中国共産党と軍事的に敵対していた1951年に開始。対象は18歳以上の男性で当初兵役義務は陸軍2年、海空軍3年だったが、中台間の軍事的緊張の緩和や若者に負担が大きいとの世論を踏まえ兵役義務は1年に短縮されていた。