子宮頸がんをなくすために 本庶教授の訴え(上)
2020年5月3日 02時00分 (9月6日 16時33分更新)
使命忘れたワクチン報道
春の日が差し込む窓を背に座っているのは、眼光鋭い老科学者。昨年三月下旬、筆者は二〇一八年末にノーベル医学生理学賞を受賞して間もない京都大特別教授、本庶佑(ほんじょたすく)さん(78)の研究室にいた。
「僕はこれまで何人かの記者に、この問題について話をしたんだけれども。『記事はできたけど、デスク(新聞社やテレビ局の取材のまとめ役)によって没になった』というケースが多々ある。中日新聞はどうですか」
取材相手からの突然の質問にひやっとした。私自身、この問題を手探りで取材し始めて、当時はまだ二カ月しかたっていなかった。本当に紙面に掲載できるかどうかもわからない。それでも本庶さん...
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