民主党代表選は決選投票の末、岡田克也氏が新代表の座を射止めた。
1回目の投票では、トップに立ったのは細野豪志氏で、岡田氏、長妻昭氏の順だった。ちなみに、細野、岡田両氏の国会議員票の差はわずか1票。「長妻票」が勝敗のカギをにぎるわけだが、決選投票の結果を見る限り、「長妻票」は一つにまとまらなかった。ポストを意識して「損得勘定」に動いた勢力と、そこまで考えなかった勢力の違いが出たといえる。
長妻氏を支援していたのは、「サンクチュアリ」と呼ばれる赤松広隆前衆院副議長の旧社会党系グループと、「素交会」と呼ばれる大畠章宏前幹事長のグループ。「リベラル勢力の結集」という旗の下、リベラル系ではあるが特定のグループに属さない長妻氏を擁立した。
代表選は、岡田、細野氏による決選投票になるというのが事前から予想されていた。長妻氏は「落選確実」であった。決選投票で「草刈り場」になる長妻陣営は、赤松、大畠両グループが16日、個別に会合を開き、長妻氏が3位になった場合は決選投票でまとまって行動する方針を確認。赤松氏と大畠氏に具体的な対応を一任した。
「決選投票」で積極的に動いたのは赤松氏だった。