伊勢湾台風最終締切地
 昭和34年(1959年)9月26日に東海地方を襲った伊勢湾台風は、東海地方に大きな被害
をもたらしました。破堤箇所から流入した海水は
海岸から15kmも離れた津島市まで湛水し、海岸・河川堤防の締切りが急務となりました。
 木曽三川河口部付近の工事は愛知県側は愛知県が、三重県側は中部地方建設局が担当となりましたが三重県側の直轄施工部分では締切りを必要とする破堤箇所は18ヶ所にも及び、資材の入手・
陸上輸送が困難であったため、ポンプ浚渫船による河床の土砂を、締切り箇所に吹き貯める工法を採用し、できるだけ早く効率よく湛水区域を減少させるためにも、各地区ごとで締切の順番を選定して工事を実施しました。
  長島の揖斐川左岸白鶏地区が最終締切地点とされたのは、海岸部では波浪の影響が大きく土砂採取が困難であること、木曽川に比べ資材運搬が容易でかつ水深が浅く土砂を多量に採取できること、塩止め箇所の背後に民家が存在しないことからなどの理由でした。
11月18日16時10分被災から53日目にしてようやく木曽川の締切がすべて完了しました。
  白鶏の最終締切地には、この災害を後世に伝え、遭難者の霊を慰めるための記念碑が建てられています。




   伊勢湾台風締切記念碑
 


所在地 :  三重県桑名市長島町白鶏

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