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バイデン政権、ウクライナにATACMSを少数提供へ-関係者

更新日時
  • バイデン大統領、長距離ミサイル提供に消極的だった姿勢を転換
  • ゼレンスキー大統領の21日のワシントン訪問時に決定を報告
U.S. M270 Multiple Launch Rocket System firing an MGM-140 Army Tactical Missile during a U.S. and South Korea joint missile drill 

U.S. M270 Multiple Launch Rocket System firing an MGM-140 Army Tactical Missile during a U.S. and South Korea joint missile drill 

Photographer: South Korean Defense Ministry/Getty Images

米バイデン政権は、ウクライナに長距離ミサイルシステム「ATACMS」を少数提供することで合意した。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ゼレンスキー大統領からの提供要請に応えたものだという。

  バイデン大統領は当初、ATACMSの提供に消極的だったが、方針を転換した。ゼレンスキー大統領は、ロシアが占領する奥深くの地域にある標的を攻撃できるよう、バイデン大統領に対しATACMSの提供を繰り返し要請してきた。

  バイデン大統領はゼレンスキー大統領が21日にワシントンを訪問した際、決定を伝えたと、関係者の1人は述べた。

  ホワイトハウスと国務省はコメントを控えた。サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は21日の記者会見で、バイデン大統領はこれまで「ATACMSを供給しないと決意しているが、同時に将来の選択肢からは外していない」と説明していた。

  この決定については、NBCニュースが22日に先んじて報じた。

  米当局者はこれまで、ATACMSを提供すればウクライナがロシア国内の標的攻撃に利用する可能性があり、ウクライナ国外に戦争が拡大する恐れがあるとして、慎重な姿勢を続けていた。ウクライナ以外の紛争に必要になる可能性があるため、米国のATACMSの在庫に不安があるとの懸念も当局者は挙げていた。

  ATACMSの供給決定で、ドイツが一段と射程距離の長い巡航ミサイル「タウルス」の提供に踏み切る道も開かれそうだ。米国の決定に対し、ドイツ政府の反応は今のところない。

原題:US Set to Send Limited Number of ATACMS Missiles to Ukraine(抜粋)

US Set to Send Limited Number of ATACMS Missiles to Ukraine (2)(抜粋)

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