自民の最大派閥、安倍派も解散方針を決める 岸田派、二階派に続き

鶴岡正寛
[PR]

 自民党の最大派閥・安倍派(清和政策研究会、96人)は19日夜の議員総会で、解散することを決めた。自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる事件を受けた派閥解散は、岸田派(46人)、二階派(38人)に続く3派閥目となる。

 19日に安倍派の会計責任者が政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で東京地検特捜部在宅起訴された。特捜部から任意聴取を受けていた同派幹部らは共謀には問えないとして立件されなかったが、同派座長の塩谷立・元文部科学相は同日夜、「信頼を裏切ったことに心より深くおわび申し上げる」と頭を下げた。

 総会後、高橋はるみ党女性局長は記者団に「解散の方向だ」「みんなの総意だ」と語った。

 同派は、福田赳夫元首相が首相退任後の1979年に設立した「清和会」から続いてきた。2000年以降、森喜朗氏、小泉純一郎氏、安倍晋三氏、福田康夫氏の首相4人を輩出したほか、党中枢の役職も得て大きな影響力を持ち、「清和会支配」と呼ばれてきた。

 会長だった安倍晋三元首相が22年に死去した後、会長不在の集団指導体制になった。座長の塩谷立・元文部科学相のほか、松野博一・前官房長官高木毅・前党国会対策委員長世耕弘成・前党参院幹事長、萩生田光一・前党政調会長西村康稔・前経済産業相が「5人衆」と呼ばれて派閥運営の中心的役割を担っていた。(鶴岡正寛)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2024年1月20日8時25分 投稿
    【視点】

    9月までに総裁選挙があることを考えれば、そのときには今回「解散」したとする議員グループがもう一度まとまることは、すでに織り込み済みだろう。だとすれば、来る総裁選挙で派閥は「復活」するということが、今言われている「派閥解消」の大前提ではないだ

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    岩尾真宏
    (朝日新聞名古屋報道センター長代理)
    2024年1月19日20時7分 投稿
    【視点】

    思わせぶりな言葉で衆院の解散風をあおったはずの岸田文雄首相でしたが、たどり着いた先は岸田派はじめ、二階派、安倍派と自民党の派閥の解散であったということで、「政界一寸先は闇」との警句が脳裏をよぎります。  改めてですが、リクルート事件を受けて

    …続きを読む
政治資金問題

政治資金問題

「政治とカネ」にかかわる問題が浮上しています。関連ニュースをまとめてお伝えします。[もっと見る]