坂本龍一さん作曲の校歌が完成 「神山まるごと高専」でUAさん歌う

東孝司
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 今年3月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さんが作曲し、歌手のUA(ウーア)さんが作詞した私立高等専門学校「神山まるごと高専」(徳島県神山町神領)の校歌が完成した。高専は10日、できあがった校歌を紹介する動画を公式サイト(https://kamiyama.ac.jp/別ウインドウで開きます)で公開した。

 高専は学生の起業家精神を育むことを目的に掲げ、昨夏、文部科学相から設立の認可を受けた。その後、坂本さんに校歌の制作を依頼したところ、体調が悪いにもかかわらず引き受けてもらえたという。

「美しいメロディー、未来のために振り絞って」

 ただ、今年4月2日の入学式までに編曲が間に合わず、当日の式の会場では坂本さんの作曲時の音源とUAさんの歌詞が1期生や来賓らにお披露目された。坂本さんがその5日前に亡くなっていたことが明らかになったのは、式が終わった数時間後のことだった。

 「編曲は網守くんに」という坂本さんの生前の意向を受け、作曲家の網守将平さんが編曲作業を進め、このほど校歌「KAMIYAMA」の完成に至った。

 7月26日にUAさんと網守さんが高専を訪れ、1期生や教員らに歌を披露した。

 UAさんは「坂本さんが美しいメロディーを下さった。未来のために振り絞って書いて下さった」と学生たちに語りかけながら自ら校歌を歌い、途中から学生や教員スタッフも加わってみんなで歌い上げた。

 高専はこの校歌を「100年歌い継ぐ」としている。(東孝司)

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