iPad2対抗の本命か 写真で見るSony Tablet
ソニーは2011年9月1日、Androidを搭載したタブレット端末「Sony Tablet」を発表した。4月に開発コード名「S1」「S2」として公開されていた製品が、満を持して登場することになる。製品は2機種。9.4型液晶を搭載したタブレット型の「Sony Tablet S」と、2つの5.5型液晶を備える折り畳み式端末の「同P」である。
まずは基本的な仕様から紹介しよう。SシリーズとPシリーズともに、CPUは米エヌビディアのTegra 2(1GHz)。Sシリーズは3つのモデルがある。通信機能が無線LANのみでストレージが16GBのモデル、および32GBのモデルがある。これに加えてNTTドコモの3G(第3世代携帯電話)の通信機能を搭載したモデルもある。3Gモデルはストレージが16GBとなる。Pシリーズは3G機能搭載モデルのみで、ストレージは4GBとなる。
実勢価格については、Sシリーズの無線LANのみで16GBモデルが約4万5000円、32GBモデルが約5万3000円。Sシリーズの3GモデルおよびPシリーズの実勢価格は未定。発売日は無線LANのみの2機種が9月17日、3G搭載の2機種は10月下旬となる。Androidのバージョンは無線LANモデルの2機種が3.1で、3Gモデルが3.2となる。無線LANモデルは後日バージョン3.2にアップデートできるようになるという。
ここからは各部の機能を写真で見ていこう。
Sシリーズの本体サイズは幅241.2×奥行き174.3×高さ20.6mm。iPad 2の幅241.2×奥行き185.7×高さ8.8mmに近い。SシリーズはiPad 2よりも若干厚いが、手前側は10.1mmと薄くなるデザインとなっている。重さは598~625g。Pシリーズは、液晶を開いた時は幅180×奥行き158×高さ14mm。重さは372g。Pシリーズを手に持った感覚はまさにゲーム機。アプリケーションによっては、本体を縦置きにして、本のようなスタイルで画面を見ることもできる。
Webページの表示を高速化する「クイック・ビュー」技術を使った独自のWebブラウザーを搭載している。WebページにJavaScriptが組み込まれている場合、その処理を先送りして文章だけを先に表示する。特に3G回線で接続している場合など、通信速度が低い場合で効果が出やすいという。ソニーは、この操作感覚を「サクサク・エクスペリエンス」と呼んでいる。
このほか独自のアプリケーションとして、電子メール、カレンダー、電子書籍リーダーなどが付属する。DLNA対応機器との連動機能や初代プレイステーションのゲームを楽しめる機能もある。プレイステーションのゲームとしては「みんなのGOLF2」が付属する。Sony Tablet上で楽しめる動画の配信サービス「Video Unlimited」も提供する。Video Unlimitedの本サービス開始は10~11月となる。Sシリーズは本体上部に赤外線ポートを搭載しており、テレビのリモコンとしても使える。
内蔵ストレージのほか、外部の記憶領域としてSDメモリーカードまたはmicroSDメモリーカードを利用できる。ただ、Sシリーズの場合は、内蔵メモリーの一部を内部ストレージとして利用しているため、Androidの仕様上の制限で各種のアプリから直接SDメモリーカードにデータを書きこむことができない。そのため、専用ソフトを使ってSDメモリーカードのデータを内蔵メモリーにコピーする必要があるという。Pシリーズの場合は専用ソフトを使わなくてもデータを書き込める。
(日経パソコン 松元英樹)
[PC Online 2011年9月1日掲載]
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